うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
小学1年生です。
- 小学1年生の子どもを育てるときに注意することは何か知りたい…。
- 子育ての悩みを無くしたいけれど、どうしたらいいのかわからない…。
- 最近は子どもが言うことを聞かなかったり、勉強がみんなについていけなかったり、気になる行動がふえたりして困っている…。
今回はこのような悩みを解決します。
小学1年生になってから、
- 学習面
- 生活面
- 友達関係
など、子どもの環境が今までとはガラリと変わって、どうやって子どもに接してあげるのがいいのかわからなくて、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
そこで今回は、ADHDの小学1年生の子どもの育て方であなたが悩まないために、知らないと後悔する「11の対応」方法について紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、
- 小学1年生のADHDの子どもへの対応に悩まず、楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになる
さらに、ADHDの小学1年生の特徴や、さまざまな場面で子どもに必要な接し方や支援方法などがわかることで、いつも悩んでいた気持ちもスーッと軽くなります。
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【悩み解決】ADHDの子どもの「育て方の悩み」をまとめて解決したい方はこちら。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
小学1年生になって勉強がキライになった子
友達と仲良くできない子
宿題をイヤがる子
学校へ行きたがらない子
学校の用意ができずにいつも怒られる子
小学生になってストレスを溜めるようになった子
そして、そのような小学1年生の子どもを育てるお母さんから、
「子どもが小学1年生になってから子育てが大変になった気がします。」
「子どもの接し方に悩むだけではなく、イライラして怒ってしまうときもあって疲れます。どうしたらいいですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。
今回の支援方法は、ADHDの小学1年生の子どもへの接し方や対応方法について、なやむお母さんにアドバイスして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介します。
知らないと今より苦労します!
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
目次
ADHDの特性について
ADHDは「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」の略で、日本語では「注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害)」とよばれています。
注意欠如・多動症(ADHD)とは、年齢あるいは発達に不相応に、不注意、落ちつきのなさ、衝動性などの問題が、生活や学業に悪影響を及ぼしており、その状態が6ヶ月以上持続していることと定義されています。
ADHDの特性には3つあります。
それぞれの特性の代表的な事例がこちらです。
不注意
- まわりが気になって集中できない
- 忘れ物がおおい
- 片づけられない
多動性
- 落ち着きがない
- 気になるとすぐに動き出す
- ずっとしゃべり続ける
衝動性
- すぐに怒りだす
- ルールを守れない
- 我慢ができない
補足
3つの特性がすべて子どもに現れるわけではありません。
- 不注意傾向が強くでる子
- 多動性と衝動性が一緒にでる子
など、さまざまです。
※ADHDは生まれつきの脳機能のかたよりが原因となって起こると考えられていますが、ハッキリとはわかっていません。
ADHDの子どもは自分で感情をコントロールすることが苦手で、
- 注意力
- 集中力
- 抑制力
を、うまくコントロールすることができずに、本人の意志ではどうしようもなくなってしまうことがよくあります。そのため、まわりから見ると、
「我慢できない子」
「落ち着きがない子」
「悪い子」
と、決めつけられることがあります。
さらに、理解してくれない大人からは、
「甘やかしている」
「育て方が悪い」
など、子どもだけではなく親も誤解を受けることがあります。
ADHDの小学1年生の特徴【出会った子の事例あり】
ADHDの小学1年生の子どもの特徴がこちらです。
ADHDの小学1年生の子どもには上記の「特徴」があります。また、成長とともにそれぞれの特徴が目立つようになります。
【事例1】
人とコミュニケーションを取ることが苦手で、ちょっとしたことですぐにトラブルになる。遊んでいるときに「一緒にあそぼう」と声をかけられても、遊びのジャマをされたと思って怒りだしてしまう。
【事例2】
自分の気持ちを言葉で表現することが苦手で、大きな声を出して注目を集めたり、表情や指さしだけで気持ちを伝えようとしたりすることが多く、大人は理解できても同年代(1年生)の友達には理解してもらえないことで、イライラして相手に暴力を振るってしまう。
【事例3】
集中がすぐに切れてしまい、コロコロと「やりたいこと」や「やっていること」が変わる。そして、使っていた物はそのままになるのでどんどん部屋が汚くなる。
【事例4】
「楽しそう♪」と1度思うと、まわりのことが見えなくなって自分の興味があることだけに夢中になる。
【事例5】
自分の好きなことで一緒に楽しんでくれるときは友達と仲良くできるが、それ以外のときはすぐトラブルになる。
【事例6】
衝動的に興奮して感情を抑えることができなくなると、相手が傷つくような言葉も平気で発言する。興奮状態が落ち着けば、反省して相手にあやまることができるが、すぐに同じことをくり返してしまう。
【事例7】
遊びやちょっとしたゲームでも負けることや失敗することがキライで、初めてのことにチャレンジしようとしない。やり方を知っていることでも、得意ではなかったり相手(友達)の方が強いとわかったりすると、どんなゲーム(遊び)でも参加しようとしない。
【事例8】
勉強をしていてもすぐに集中が切れてしまい、かんたんな計算問題にも時間がかかる。
【事例9】
全体での指示を理解することが苦手なので、みんなで行動していても1人だけちがうことをしてしまう。そして、友達から注意されて落ち込む。または怒り出す。
【事例10】
見通しがもてないと不安になって怒り出す。自分が思っていることと違えばかんしゃくを起こして怒るので、落ち着かせることに時間がかかる。
【事例11】
いつも何かを忘れる。毎回、声かけや一緒に確認作業をしないとうっかり忘れが発生してしまう。
小学1年生の特徴
小学1年生の子どもの特徴がこちらです。
上記の小学1年生の特徴からも、ADHDの小学1年生の特徴に「重なる部分」が多くあります。そのため、
「早くなんとかしなきゃ!」
「うちの子は大丈夫かしら…。」
と心配にならずに、まずは、子どもが小学校の環境に慣れることを第一優先に考えるようにしましょう。
プチ情報
小学1年生の平均「身長」と「体重」がこちらです。
男子
身長 | 体重 | |
6 歳 | 116.7 ㎝ | 21.7㎏ |
7 歳 | 122.6㎝ | 24.5㎏ |
女子
年齢 | 身長 | 体重 |
6歳 | 115.8㎝ | 21.2㎏ |
7歳 | 121.8㎝ | 23.9㎏ |
文部科学省 学校保健統計調査-令和3年度(確報値)の結果の概要
【ADHDの小学1年生の育て方】知らないと後悔する11の対応
ADHDの幼児の対応方法について「場面別」でそれぞれ紹介します。
「場面別」対応方法
勉強でこまらないようにする
悩み
- 勉強をイヤがってこまる…。
- もっと勉強ができるようになってほしい…。
- ほかの子と同じように授業でこまらずについていけるようになってほしい…。
- 家でもできる学習支援の方法が知りたい…。
子どもが勉強をイヤがってどうやって教えたらいいのかわからなかったり、まだ小学1年生なのに、このままで他の子と同じように勉強ができるようになるのか心配になったり、「勉強だけはできるようになってほしい」と考えて家でサポートしようとしてもやり方がわからずに、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもが勉強をイヤがったり困ったりする理由は「学校生活に慣れるまえに勉強がスタートする」からです。
小学校に入学して1年生になると、
- 勉強をする
- 授業を受ける
- 学校で生活する
- 子どもがたくさんいる場所で過ごす
- はじめましての友達
- 給食
- そうじ
- etc.
など、子どもにとって初めてのことがたくさんあります。
そのため、小学生になったばかりの子どもたちは学校生活に慣れるまでに時間がかかるので、学校でのルールや生活リズムなどを優先的に教えてもらいます。そして、ある程度、学校の生活に子どもたちが慣れてきてから、本格的な授業(勉強)がスタートします。
どんな子どもでも、小学生になったばかりは気持ちもフワフワしていて学校生活に慣れるまでには時間がかかりますが、ADHDの子どもは、ほかの子以上に学校生活に慣れるまでに時間がかかることがよくあります。
なぜなら、ADHDの子どもは初めてのことをイヤがるからです。そのため、ほとんどの子どもが学校生活に慣れて、ようやく本格的に授業が勉強モードになったときにも、まだADHDの子どもは学校生活に慣れることができていないので、勉強に集中することができずに、
「勉強はイヤだ!」
「わからない…。」
「落ち着かない。」
「集中できない。」
となってしまいます。そして、勉強に苦手意識をもったりキライになったりしてしまいます。これがADHDの小学1年生の子どもが勉強をイヤがったり困ったりする理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが勉強をイヤがったり困ったりしなくなる5つの学習支援方法がこちらです。
5つの支援
- 宿題をいっしょにする
- ほめることを忘れない
- ちょっとの予習で自信をつける
- イヤがってイライラしないようにサポートする
- 自宅で子どもの学習意欲を高める
この5つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが勉強をイヤがったり困ったりしなくなります。
もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生が勉強をイヤがったり困ったりしなくなる5つの方法|すぐに実践できて自宅で解決できる!
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思いやりをもてるようにする
悩み
- もっと思いやりのある行動をしてほしい…。
- 相手のことを考えられるようになってほしい…。
- 友達や家族、兄弟に優しく接することができるようになってほしい…。
子どもが小学生になったので、幼稚園(保育園)のときとはちがって、もっと相手のことを考えた「思いやりのある行動をしてほしい」と思うけれど、いつも自分のことだけしか考えずに自分勝手に行動する子どもの姿を見て、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもが思いやりをもった行動ができない理由は「余裕がない」からです。
小学1年生のADHDの子どもにとって学校生活は慣れないことばかりなので、落ち着いたりホッとしたりする時間を学校ではかんたんに作ることができません。そのため、小学1年生になったばかりの子どもは、相手のことを思いやった行動をとるための「心の余裕」を作れないことがよくあります。
そして、環境の変化に慣れるまではストレスを溜めることになるので、友達だけではなく家族に対しても思いやりをもった行動がすぐにはできなくなってしまいます。
これが、ADHDの小学1年生の子どもが思いやりをもった行動ができない理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが「友達」や「家族」に思いやりをもって優しくなれる5つの方法がこちらです。
5つの支援
- ほめられる経験をたくさんさせる
- 絵本の読み聞かせをする
- ワガママを言わせないようにする
- ちょっとでもその場の空気を読めるようにする
- 人とかかわる場面をふやす【重要】
この5つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが思いやりのある行動ができるようになります。
もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生が友達や家族に思いやりをもって優しくなれる5つの方法。
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友達と仲良くできるようにする
悩み
- 友達ができない…。
- 友達と遊んでもケンカばかり…。
- 家で友達の話をしないことがちょっと心配…。
子どもが小学生になったことで、友達がたくさんできたり遊びの幅が広がったりするのかと楽しみにしていたけれど、子どもに友達ができなくて、
「だいじょうぶかな?」
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもが友達をうまく作れない理由は「友達と仲良くなる『きっかけ』を逃しやすい」からです。
小学1年生の子どもは学校生活の中で経験したり体験したりすることのほとんどが初めてです。
そのため、子どもは学校生活で気づかないうちにストレスを溜めてしまいます。そして、ちょっとしたことで怒ったり、泣いたり、暴れたりなど、感情的に不安定になる子どもは多くいます。
さらに、小学1年生のADHDの子どもは、自分のことだけを考えて行動することが多いので、相手(友達)のことはいつも後回しになります。
友達とは遊びたいときに遊ぶことや、遊んでいても楽しくないと思ったり、ほかに興味があるものを見つけたりすれば、いっしょに遊んでいた友達をほったらかしにして他の遊びを始めたりすることがよくあります。
このような行動をくり返すことで、ADHDの子どもは気づかないうちに友達と仲良くなる「きっかけ」を逃してしまいます。
これが ADHDの小学1年生の子どもが友達をうまく作れない理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが「友達づくり」にこまらない7つの方法がこちらです。
7つの支援
- 友達と遊ぶ約束をするときの方法を教える
- 「提案」や「参加」に気をつけさせる
- 遊びを断られたときの対応を教える
- 公園で友達をつくる
- 相手のことを考えた思いやりのある行動ができるようにする
- 友達と仲良くなるための「きっかけづくり」の方法を教える
- 習い事で友達をつくりやすくする【簡単】
この7つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが「友だちづくり」でこまらなくなります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
小学1年生のADHDの子どもが「友達づくり」に困らなくなる7つの方法|今すぐ対策しないと後悔する!
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宿題をイヤがらないようにする
悩み
- 宿題をイヤがってこまる…。
- 1人で宿題ができない…。
- いつも宿題を後回しにしたり、ダラダラと時間をかけたりして宿題が終わらない…。
子どもが宿題をイヤがったり1人で宿題をさせるとダラダラと時間がかかったりして、まだ小学1年生なのに、このままで大丈夫なのかと心配になって、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
小学1年生のADHDの子どもが宿題をイヤがる理由は「宿題をすることに慣れていない」からです。
ADHDの子どもは、
- 慣れていないこと
- キライなこと
- やりたくないこと
を自分からすることが苦手です。
また、
家でやらなければいけない勉強がある
毎日、宿題をしなければいけない
ということを小学校へ入学してから初めて経験します。
そして、小学1年生のADHDの子どもは自宅で宿題をすることになかなか慣れることができないことがよくあります。
ADHDの子どもが宿題をすることに苦手意識をもっていると、宿題に取りかかるまでに時間がかかります。
毎日、
- キライな勉強をする
- 好きなことを我慢して宿題をする
という「苦手なことを我慢してでもやらなければいけない」という生活に慣れないことで、子どもは宿題をイヤがってやらなかったり、宿題をしてもすぐに他のことが気になって集中できなかったりして、宿題を終わらせることに時間がかかってしまいます。
これが、小学1年生のADHDの子どもが宿題をイヤがる理由です。
ポイント
宿題をイヤがるADHDの小学1年生の子どもに今すぐやるべき7つの支援方法がこちらです。
7つの支援
- 子どものそばで見守る
- すべて確認する
- 時間をきめる
- 授業内容を理解させる
- イヤがらずに勉強ができるようにする
- 国語と算数の宿題はイヤがらずにできるようにする
- 宿題ができる環境をつくる
この7つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが宿題をイヤがらずにできるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生が宿題をイヤがったときに効果バツグンな7つの支援。
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学校をイヤがらないようにする
悩み
- 学校へ行くことをイヤがってこまる…。
- いつも朝の送り出しが大変…。
- もっと楽しそうに学校へ行ってほしい…。
小学生になって楽しそうに学校へ行くと思っていた子どもが、毎朝、「学校へ行きたくない!」とイヤがって、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
小学1年生のADHDの子どもが学校をイヤがる理由は「イヤなことが増える」からです。
小学校へ入学して経験することや体験することは子どもにとって初めてのことばかりです。
ADHDの子どもは、
- はじめてのこと
- 苦手なこと
- キライなこと
をイヤがることがよくありますが、小学校へ入学したばかりのときは、「学校はイヤ!」という気持ちよりも、
「学校ってどんなところなんだろう?」
「何をするのかな?」
「たのしいかな?」
といった、初めてのことに対しての「楽しみな気持ち」と「イヤな気持ち」が混ざった感情で学校生活をスタートさせます。そして、自分のことで精一杯になるのが小学1年生なので、まわりの友達から注意されたり、何か納得できないようなことを言われたりすることもあまりありません。
さらに、担任の先生もはじめは子どもたちが学校生活に慣れるように、たくさんほめたり、楽しいことを自由にさせたりしてくれるので、ADHDの子どもも、
「学校って楽しい♪」
と思う場面が多くあります。
しかし、学校生活が進むにつれて、
自由にできない
勉強がわからない
注意される
ことがちょっとずつ増えていくことで子どもは学校がイヤがるようになってしまいます。
これが小学1年生のADHDの子どもが学校をイヤがる理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが学校をイヤがったときにやるべき7つの対策方法がこちらです。
7つの支援
- 「学校が楽しい」と思わせる
- 学校ですることをイメージさせる
- 登校の様子を確認する
- 授業についていけるようにする【重要】
- 友達よりも得意をつくる【簡単】
- 学校をイヤがって不登校にならないようにする
- どうしても学校をイヤがるなら支援学級への入級を考える
この7つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが学校へイヤがらずに行けるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生が学校をイヤがったときに今すぐやるべき7つの対策|元小学校教師が解説!
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学校の用意ができるようにする
悩み
- 1人で学校の用意をしてほしい…。
- 学校へ行く準備にいつも時間がかかる…。
- 朝から怒ったり何かさがしたりする毎日でイヤになる…。
子どもには自分で学校へ行く準備をしてほしいのに、いつも1人で用意をすると忘れ物があったりダラダラと準備に時間がかかったりして、「早くしなさい!」と朝から大声で怒らなければいけなくて、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもが学校の用意ができない理由は、
- 先のことを考えられない
- すぐに忘れてしまう
からです。
ADHDの子どもは先のことを考えて行動することが苦手なので、
「はやめに用意しておこう。」
「今、準備すればあとで困らない。」
と思うことがなかなかできません。また、事前に準備をしないことでバタバタと忙しくなったときに、
「次からは気をつけよう。」
とその場では思っても、時間が経てば「次からは気をつけよう」と思ったことを忘れて、事前に準備をせずにまた同じことをくり返して後悔することがよくあります。
これが、ADHDの小学1年生の子どもが学校の用意ができない理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが学校の用意ができるようになる7つの方法がこちらです。
7つの支援
- 用意はいっしょにする
- 月曜日に気をつける
- 朝の流れをきめる
- 前日の「持ち物確認」は1人でやらせない
- 宿題はすぐに片づける
- 持ち物を管理できるようにして準備に時間をかけないようにする
- 子どもが好きになれる習い事をみつける
この7つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもが学校の用意ができるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
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ADHDの小学1年生が学校の用意ができずに朝の時間がバタバタと忙しくならないようにする7つの方法。
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ストレスを溜めないようにする
悩み
- 最近、子どもがストレスを溜めている気がする…。
- すぐに怒ったり泣いたりする…。
- 急に元気がなくなって心配になる…。
子どもが小学生になったときは学校へ楽しそうに行ったり、学校の話をニコニコとしゃべったりしていたのに、最近はストレスが溜まっているのか、イライラしたり気持ちが不安定になったりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもが学校生活でストレスを溜める理由は「『できない』と思うことがふえる」からです。
ADHDの小学1年生の子どもは学校生活に慣れてくると、
- 授業中
- ともだち関係
- 集団行動
などの場面で、「自分のしたいことができない」ことに対してちょっとずつストレスを溜めるようになります。そして、自分の気持ちを優先にして行動してしまうので先生や友達から注意されることも増えて、「自分の思い通りにできない」ことが多くなってくることがきっかけでストレスを溜めてしまいます。
興味をもったことができない
やりたいと思ったことができない
すきなことができない
勉強についていくことができない
などの、「できない」ことが増えることで子どもはストレスを溜めるようになります。
これがADHDの小学1年生の子どもが学校生活でストレスを溜める理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の子どもが学校生活でストレスを溜めないようにする7つの対策方法がこちらです。
7つの支援
- 授業(勉強)で困らせない
- 子どものようすを担任に聞く
- 家での会話をふやす
- 休日の過ごし方を考える
- 学校が楽しくなるようにする
- 学校をすでにイヤがっているならすぐに対処する
- すきなことをさせる時間をふやす【簡単】
この7つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもがストレスをためないようにすることができます。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生が学校生活でストレスを溜めないようにする7つの対策。
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きびしく叱らずに育てるようにする
悩み
- もっときびしく叱ったほうがいいのかな…。
- 子どもを叱ってばかりだと疲れる…。
- もっと怒らなくても自分でいろいろなことができるようになってほしい…。
子どもが小学1年生になったことで、幼稚園や保育園のときのように甘やかすのではなく、叱り方を変えてもっときびしくしたほうが子どものためになるのかと考えて、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
小学1年生のADHDの子どもの叱り方をきびしくしてはいけない理由は、
- 自信がなくなる
- ストレスがたまる
からです。
小学1年生の子どもは学校に慣れることで必死です。そして、ADHDの小学1年生の子どもは、幼稚園や保育園のときとはちがって、苦手でもみんなと同じように行動しようとしたり、「やりたくてもできない」ことを我慢しようと頑張ったりする場面がたくさんあります。
そのような環境で小学校の生活に慣れようと頑張っている子どもに、
「もう小学生でしょ!」
「もっと小学生らしくしなさい!」
「小学生になったらこれぐらいはできないとダメでしょ!」
などと、家に帰っても「小学1年生になったから」という理由できびしく怒られたり叱られたりすると、子どもは安心して気持ちを落ち着けられる場所がなくなってしまいます。
そして、
「また怒られた…。」
「また怒られる…。」
と子どもが思うようになって自信をなくしたり、きびしく叱られる回数がふえることで「自分の気持ちを我慢する」ことが多くなってストレスを溜めたりしてしまいます。
そして、
怒る
泣く
あばれる
元気がなくなる
など、子どもの気持ちが不安定になる日が増えるようになってしまいます。
これが小学1年生のADHDの子どもの叱り方をきびしくしてはいけない理由です。
ポイント
きびしく叱らずに小学1年生のADHDの子どもを成長させる5つの方法がこちらです。
5つの支援
- 挑戦させて「できること」を増やしてほめる
- できるようになったことを自分の言葉で言わせる
- 目標を達成する経験をさせる
- お手伝いができるようにする
- 子どもの世界をひろげる
この5つの方法を実践することで、ADHDの小学1年生の子どもをきびしく叱らなくても、成長させることができるようになります。
もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学1年生をきびしく叱らずに成長させる5つの方法。
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参観日の「前日」「当日」で気をつけること
悩み
- 参観日をイヤがってこまる…。
- 落ち着きがないから授業参観へ行くことが恥ずかしい…。
- 子どもの参観日へ行くときに気をつけたほうがいいことを知りたい…。
子どもが小学生になったから参観日で子どものがんばっている姿を見たいのに、授業参観の前日から子どもがイヤがったり、当日は落ち着きなく目立って恥ずかしい思いをしたりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学1年生の子どもの授業参観は注意しなければいけない理由は「いつもとちがう反応を子どもがしてしまう」からです。
ADHDの子どもは環境が変わることに対して敏感に反応してしまいます。
そのため、
- ママ(パパ)が学校へ来る
- いつもと教室の雰囲気がちがう
- 先生の様子がちがう
- 友達の様子がちがう
- 教室に友達の親が来ている
- 学校に人がたくさん来ている
など、参観日はいつもの学校生活とはいろいろなことが変わります。
そのような状況に、ADHDの子どもは敏感に反応します。授業参観がある日はいつも以上にソワソワと落ち着きがなくなって、
目立つような振る舞い
イヤがって言うことを聞かない
反抗的な態度をとる
調子にのる
などの行動をとってしまうことがADHDの子どもにはよくあります。
そのため、参観日の当日はこのような行動や試し行動をすることで、子どもはさらに落ち着きなく不安定な状態になってしまいます。
そして、せっかくの参観日なのにいつもの子どもの様子を見ることができずに、まわりの親からは、
「あの子はたいへんね。」
「落ち着きがないわ。」
「うるさいわね。」
「だれの子どもかしら。」
などと思われるようになってしまうことがよくあります。
「わかるわ…。」
これがADHDの小学1年生の子どもの授業参観は注意しなければいけない理由です。
ポイント
ADHDの小学1年生の保護者が参観日「前日」「当日」に注意することがこちらです。
「前日」に注意すること
- 参観日の見通しをもたせる
- 授業参観の内容について話をする
- 授業後の行動を伝える
「当日」に注意すること
- 授業開始5分前に着いて安心させる
- 子どもの授業をニコニコ見る
- よかったことだけを伝える
この「前日」「当日」それぞれを意識することで、ADHDの小学1年生の子どもが授業参観をイヤがらなくなります。
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参観日の「前日」「当日」で注意すること6選|ADHDやグレーゾーンの小学1年生の保護者は見る価値あり!
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習い事をさせる【今がチャンス】
悩み
- 習い事をさせたいけれど何がいいのかわからない…。
- 小学1年生から始めた方がいい習い事が知りたい…。
- 子どもに習い事をさせるときに気をつけることを知りたい…。
子どもが小学1年生になったことをきっかけに習い事を始めさせようとしたときに、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
まず、小学1年生のADHDの子どもに習い事をさせるときには注意しなければいけないポイントがあります。
注意ポイント
- 「興味」「関心」があることを習わせる
- 「無料体験」「無料の資料請求」ができる習い事を選ぶ
この2つを意識することがたいせつです。
そして、小学1年生のADHDの子どもにおすすめの習い事がこちらです。
この4つの習い事のどれか(または複数)を利用することで、小学1年生のADHDの子どもが、毎日をたのしく笑顔で過ごすことができるようになります。
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支援学級を考えるなら気をつけること
ADHDの小学1年生の子どもを「支援学級に入れるべきかどうか」について考えるときは注意しなければいけないことがあります。
注意ポイント
支援学級に入れることを親だけで決めない
子どもと接しているときに、
言うことを聞かない
友達との関わりが気になる
勉強ができない
このまま普通学級でいいのか不安になる
などと考えることがあるかもしれませんが、
「支援学級に入れよう!」
とママだけで判断しないようにしましょう。
なぜなら、小学校1年生の子どもは学校で経験するほとんどのことが初めてだからです。
どんな子どもでも学校生活に慣れることに時間がかかります。
ADHDの子どもの場合はほかの子以上に慣れるまでに時間がかかります。そして、環境に慣れれば、今、目立っている行動も目立たなくなる可能性があります。
さらに、支援学級へ入れなくても、1年生補助がついている学校の場合はサポートをしてくれたり、苦手な教科だけを個別で教えてくれたりする通級指導がある学校ならば、支援学級に入らなくても普通学級で子どもは頑張れるかもしれません。
「それなら、わたしは何を基準に判断したらいいの?」
ADHDの小学1年生の子どもが支援学級の入級を考えるときは、ADHDの診断をすでに受けているなら担当医の意見を参考にしましょう。そして、担任の意見も聞いてから、子どもを支援学級に入れれば良いのかを判断することをおすすめします。
ADHDの小学1年生の子どもを支援学級へ入級させるときに考えるポイントについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事が参考になります。
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まとめ:11の対応方法を実践することで、小学1年生のADHDの子どもへの接し方に悩まず楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになる
小学1年生のADHDの子どもへの対応や接し方に悩んだり困ったりしないためには、まず、「ADHDの特徴」「ADHDの小学1年生の特徴」「小学1年生の特徴」をそれぞれ理解することがたいせつです。
それぞれの特徴こちらです。
ADHDの特徴
- 不注意
- 多動性
- 衝動性
ADHDの小学1年生の特徴
-
自己中心的な行動をする
-
授業中も気になることがあればすぐに立ち歩く
-
話を聞かずに急にしゃべり出す
-
イヤなことがあればその場から逃げ出す
-
すきなことに夢中になるとやめられない(遊びやゲームなど)
-
うっかり忘れが多くなる
-
すぐに物をなくす
-
気に入らないことがあればかんしゃくを起こす
-
ちょっとしたことで友だちとトラブルになる
-
学習にとりかかれない
-
苦手な課題を最後までやりとげられない
-
計画的に準備ができない
-
ルールを守らない
-
危険予測ができずにケガをしやすい
※特徴としての「一例」です。必ずしもすべての子どもに該当するわけではありません。
小学1年生の特徴
-
自分のすきなことだけに注意をむける
-
いろいろなことに興味をもって試したがる
-
他人を気にせず自分中心に物事を考える
-
あまり人の話を聞かずに自分のことばかり話す
-
成長とともに手先が器用になってくる
-
1人遊びの時間が多いが、知っている子どもとは一緒に遊ぶようになる
-
まわりのことは考えられない(自分のことで精一杯)
-
成長に個人差がある(学習・食事・排泄・身辺自立など)
-
他人とのコミュニケーションの場が増える
-
友だちとの関わりをすこしずつ覚える
-
自宅学習の習慣を身につける必要が出てくる
※特徴としての「一例」です。必ずしもすべての子どもに該当するわけではありません。
そんなADHDの小学1年生の子どもの育て方で知らないと後悔する「11の対応」方法がこちらです。
「場面別」対応方法
この11の対応方法を意識して実践することで、小学1年生のADHDの子どもへの対応に悩まず、楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになります。
さらに、ADHDの小学1年生の特徴や、さまざまな場面で子どもに必要な接し方や支援方法などがわかることで、子育てに対する「このままでいいのかな?」と不安になる気持ちや、「どうしたらいいの!」とイライラする気持ちが無くなって、いつも悩んでいた気持ちもスーッと軽くなります。
ぜひ、それぞれの対応方法を試してみてください。いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
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ADHDの子育ての悩みを「まとめて解決」したい方はこちら。
≫【必読・保存版】ADHDの子どもの子育てに悩んだらまず読む記事|幼児から小学生対象。
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