「ADHDの子ども,空気が読めない,7つの支援」の文字

ADHD

空気が読めないADHDの子どもが変わる7つの支援|これで周囲の状況を判断して行動できます。

うちの子はADHDです。

ADHD傾向です。

グレーゾーンです。

  • 空気が読めない…。
  • まわりに合わせた行動ができなかったり言ってはいけないことを考えなしに相手に言ったりしてこまる…。
  • まわりの状況を判断できないからいつもドキドキする…。

今回はこのような悩みを解決します。

 

子どもが空気を読めなくて正しい行動をしなかったり相手の気持ちを考えずに傷つけるような言葉をサラッと言ったりして、

「どうしたらいいの…。」

困って悩む女性

と困ることってありますよね。

 

そこで今回は、空気が読めないADHDの子どもが変わる7つの支援方法について紹介します。

さっそく知りたい方はこちら。

「空気が読めないADHDの子どもが変わる7つの支援」

 

今回の記事を読むことでADHDの子どもが、

  • まわりの空気を読めるようになる
  • 周囲の状況を判断して行動ができるようになる

さらに、その場の状況に合わせた正しい行動や振る舞いができるようになった子どもの姿を見ることで、今までのあなたの悩みやストレスがパッとなくなります。

 

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【悩み解決】ADHDの子どもの「育て方の悩み」をまとめて解決したい方はこちら。

≫【必読・保存版】ADHDの子どもの子育てに悩んだらまず読む記事|幼児から小学生対象。

 

本記事の執筆者情報

私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。

  • 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
  • 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
  • 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)

この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。

 

まわりの空気を読まずに自由に動きまわる子

相手の気持ちやまわりの状況を考えずに好きなことを言ってしまう子

静かにしなければいけない場所でも大きな声で笑ったり遊んだりする子

そして、そのような子どものお母さんから、

「子どもがその場の空気を読まずにいつもトラブルになります。何とかしたいです。どうしたらいいですか?」

白旗を上げて困っている女性

と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。

 

今回の支援方法は、空気が読めないADHDの子どもにはどうやって支援したらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスをして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介します。

 

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ADHDの子どもが「まわりの空気が読めない」理由

「ADHDの子ども,まわりの空気が読めない理由」の文字

ADHDの子どもが「まわりの空気が読めない」理由がこちらです。

理由

「言いたい」「やりたい」が止められない

 

ADHDの子どもは自分の気持ちを我慢することが苦手です。そのため、

「今、言いたい!」

「今すぐやりたい!」

「気になるから解決したい!」

などの気持ちを我慢することができずにすぐ行動してしまいます。

例えば、

  • 興味のあることを見つけたとき
  • 気になることがあったとき
  • 楽しそうな声が聞こえたとき
  • 思ったことを言いたくなったとき
  • 好きなおもちゃを見つけたとき

などの状況になると、ADHDの子どもはまわりの空気を読まずに自分の気持ちを優先にして行動してしまいます。

「うちの子もよくあるわ…。」

悩む顔のママ

 

そのため、まわりの友達からは、

「なんで○○ちゃんはいつもワガママを言うの!」

「○○ちゃんって人の気持ちがわからないよね。」

「○○ちゃんって空気が読めないよね。」

などと言われたり思われたりすることが多くなってしまいます。

 

これがADHDの子どもが「まわりの空気が読めない」理由です。つぎの項目では、そんなADHDの子どもがまわりの状況を判断して正しい振る舞いができるようになる方法について紹介します。

 

空気が読めないADHDの子どもが変わる7つの支援方法

「ADHDの子ども,空気が読めない,7つの支援方法」の文字

空気が読めないADHDの子どもが変わる7つの支援方法がこちらです。

 

正しい行動を教える

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、子どもに正しい行動を教えることがたいせつです。

 

ADHDの特性には、「不注意」「多動性」「衝動性」があります。そして、ADHDの子どもが「空気が読めない」のは、自分の興味関心があることにすぐ気持ちが向いてしまうからです。

ADHDの特性について詳しく知りたい方はこちら→NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

 

ADHDの子どもは自分の興味関心があることに気持ちが向いてしまうと、まわりの状況を気にすることなく自分の気持ちを優先にして動いたりしゃべり出したりすることがよくあります。

「はい…。」

悩む顔のママ

そのため、ADHDの子どもが空気を読んだ行動ができるようになるためには、その場の状況に合わせた正しい行動ができるように教えてあげましょう。

例えば、

  • 人が話をしているときは静かにする
  • みんなが座っているときは座る
  • 決まった時間になったら○○をする
  • 終わりの時間(約束の時間)がきたら○○をやめる

など、空気が読めないADHDの子どもには場面ごとの正しい行動を1つひとつ丁寧に教えてあげることがたいせつです。

 

注意

ADHDの子どもは、

  • 好きなことができる場所
  • 魅力的なことが多い場所
  • 興味のある場所
  • まわりが騒がしい場所

などでは、周囲の状況を判断することなく自分の気持ちを優先にして空気の読めない行動をとってしまうことがよくあります。そのため、上記のような場面については、事前に正しい行動をしっかりと教えてあげるようにしましょう。

 

授業中にこまらないようにする

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、子どもが授業に参加できるように、授業中に困らないようにすることがたいせつです。

 

ADHDの子どもは苦手なことやキライなこと、「わからない」と決めつけたことに対しては、他のことに興味がすぐに移って集中できかったりガサゴソと必要のない行動を取ったりすることがよくあります。

「わかるわ…。」

悩む顔のママ

 

そのような場面が授業中に何度も起こればまわりの友達から、

「○○ちゃんは話を聞かない。」

「○○ちゃんは空気が読めない。」

と思われるきっかけになってしまいます。そうならないためにも、子どもが授業中にみんなと同じように行動したり話が聞けたり授業に参加できたりするようにサポートしてあげましょう。

 

子どもはまわりと同じように授業についていけていますか?

今、子どもが授業内容をわからずに授業へ参加できていないならば、これからますます子どもは授業に参加することができずに場を乱したり空気が読めない行動をとったりしてしまうことに繋がります。そうならないためにもまずはこちらの記事を見て今すぐ対策したほうがいいかと思います。

 

いろいろな経験や体験をさせる

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、いろいろな経験や体験をさせることがたいせつです。

 

なぜなら、「経験」や「体験」をしたことがない内容は、

「○○な行動はしたらダメよ。」

「まわりの人と同じように○○するのよ。」

上から目線で注意する女性

などと口頭だけで説明されても、ADHDの子どもは正しい行動(振る舞い)をイメージすることができないことがよくあるからです。さらに、

「さっき言ったでしょ!」

「○○をするのはダメでしょ!」

上から目線で注意する女性

と子どもを注意しても、ADHDの子どもは口頭だけで言われた内容を理解していないので、

「そんなこと言われてない!」

「だって○○がしたかったの!」

「うるさい!」

大きな声を出して怒る男の子

などと怒りだしたり、空気を読まずに好き勝手に行動したりしてトラブルになることもよくあります。

「なるほど…。」

ゾッとして汗をかくママ

そうならないためにも、ADHDの子どもには前もって正しい行動を伝えるだけではなく、子どもがいろいろなことを「経験」「体験」できるような機会をたくさん作るようにしましょう。

 

正しい行動を教えて、そして、「経験」「体験」させることで、

「ママが言っていたことはこういうことだったんだ♪」

にっこり笑う男の子

と子どもが正しい行動をイメージすることができるようになります。

kokou
「正しい行動を教えたくても、実際に『体験』『経験』させることがむずかしいこともあります。そのような場合は、絵に書いて説明したり絵本や本を読んだり動画を見せたりして、同じような場面で正しい行動をイメージさせることをおすすめします。」

 

みんなも同じ気持ちだと理解させる

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、みんなも同じ気持ちだと理解させることがたいせつです。

 

ADHDの子どもはまわりの状況を確認せずに空気の読めない行動をして注意されたときに、

「何でぼくだけ!?」

イライラして怒っている男の子

「どうしていつも私だけ怒るの!?」

ほっぺを膨らませて怒る女の子

「すぐにダメって言わないで!!」

イライラして怒っている男の子

などと衝動的に怒りだすことがよくあります。

「はい…。」

悩む顔のママ

ADHDの子どもはまわりの状況を理解したり考えたりすることが苦手なので、「どうして注意されたのか」を理解していないことで、

「ぼくだけがいつも怒られる!」

イライラして怒っている男の子

「私だけがいつもダメって言われる。」

ほっぺを膨らませて怒る女の子

などと、

みんなは良くて自分だけが我慢させられている!

と思うことで衝動的に怒りだすことにつながります。

「なるほど。」

驚いた顔のママ

 

ADHDの子どもが「いつも自分だけが我慢している」と思わないためにも、「みんなも同じように我慢している」ということを、ADHDの子どもには教えてあげる必要があります。そのため、ADHDの子どもが何かを我慢しているときは、

「ママも△△がイヤだったよ。」

「○○ちゃんが我慢しているから、ママも我慢しよう。」

などと子どもに伝えることで、

「我慢しているのは、ぼくだけじゃないんだ。」

と子どもが思えて、注意されたりイヤなことがあったりしても、衝動的に怒ることなく気持ちを落ち着かせてまわりの状況を見て正しい行動ができるようになります。

 

これも大事

ADHDの子どもに我慢をさせるときは、「いつになったら好きな行動をして良いのかを伝える」こともたいせつです。なぜなら、ADHDの子どもがまわりの状況を見て、考えて、動きたい気持ちを我慢しているときは、かなりのストレスを溜めている状態だからです。そのため、「いつになったら動いて良いのか」を子どもに教えてあげて、できるだけストレスを減らしてあげるようにしましょう。そうすることで、スムーズにADHDの子どもがまわりの空気を読んで正しい行動や振る舞いができるようになります。

 

参考

空気を読まずにずっと動き回るADHDの子どもへの支援方法について知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。

 

わがままな行動をやめさせる

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、子どものわがままな行動をやめさせることがたいせつです。

 

ADHDの子どもは自分の興味関心があることを優先にして行動することがよくあります。そのため、どうしてもまわりの友達から、

「○○ちゃんはわがままばっかり!」

「いつも好き勝手にするからイヤ!」

「どうして○○ちゃんは、私(ぼく)の気持ちをわかってくれないの!」

と思われる場面が増えてしまいます。そして、このような、

自分勝手に行動する

相手の気持ちを理解しようとしない

思ったことを口に出す

などをきっかけに、ADHDの子どもは「わがまま」だと思われて、「空気が読めない子」と決めつけられるようになってしまいます。

 

このような状況を防ぐためにも、ADHDの子どもがわがままな行動を取らないように支援することで、まわりからも優しく対応されるようになるだけではなく、「空気が読めない自分勝手な子」と思われなくなるきっかけになります。

「なるほど。」

にっこり笑うママ

「けど、どうやってADHDの子どものわがままを直せばいいの?」

考えるママ

 

ADHDの子どものわがままな行動を直すためには、

5つの対策

  • 我慢させない
  • ほめて行動をかえる
  • 行動をコントロールする
  • 苦手なことはサポートする
  • わがままが許される場所を作る

この5つの対策を実施することで、ADHDの子どものわがままな行動が改善されて、まわりの状況を考えて行動ができる「空気が読める子」に変わるきっかけになります。もっと詳しく5つの対策について知りたい方はこちらの記事を見てください。

 

教えてくれる友達をつくる

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、教えてくれる友達をつくることがたいせつです。

 

ADHDの子どもが空気を読めずに行動してしまうのは、

  • まわりの状況を理解できない
  • 自分の気持ちばかり優先にしてしまう
  • 1つのことに集中し過ぎてまわりが見えなくなってしまう

からです。そのため、ADHDの子どもが空気を読んだ行動ができるようになるためには、ADHDの子どもが自分でまわりの状況を判断して行動できるようになるだけではなく、まわりの友達にサポートしてもらえるような環境を作ることがたいせつです。

 

ADHDの子どもが自分では気づけないような場面で、

「今は静かにしたほうがいいよ。」

「話を聞かないとあとでこまっちゃうよ。」

「次は○○をする時間だよ。」

などと、「今の状況」について教えてくれたり「正しい行動」を教えてくれたりするような友達が1人いるだけで、子どもはまわりの空気を読めるようになって、みんなに合わせた正しい行動ができるようになります。

 

これが大事

ADHDの子どもが自分の気持ちを優先にすることなく、友達の助言を聞けるようになるためには、ふつうの友達でなく、信頼できる友達をつくる必要があります。

「それがむずかしいのよ…。空気が読めないから…。」

悩む顔のママ

 

そんなADHDの子どもが信頼できる友達をつくれるようになるための方法が、

5つの対策

  • 学習支援でコミュニケーションが取れるようにする
  • なかよく友達と遊べるようにする
  • 友達の気持ちを理解できるようにする
  • 自分の気持ちを伝えられるようにする
  • あたらしい友達をつくる【重要】

この5つの対策方法を実践することで、ADHDの子どもが空気の読めない行動をしたときに、そっとサポートしてくれるような信頼できる友達ができるようになります。もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。

 

こんな方法もあります!

すでにADHDの子どもが「空気の読めない子」とまわりから決めつけられて、信頼できる友達がつくれない状況ならば、新しい友達と出会える環境をつくってあげる必要があります。そして、新しい友達をかんたんに作ることができるのが「習い事」を利用することです。こちらの記事では、ADHDの子どもにおすすめの習い事を紹介しています。気になる方は見てください。

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集団行動ができるようにする

空気が読めないADHDの子どもがまわりの状況を判断して行動できるようになるためには、子どもがまわりと同じように集団行動ができるようにすることがたいせつです。

 

子どもがまわりを見ながらみんなに合わせた行動ができるようになれば、それだけで子どもは「空気が読めない」と思われる回数や場面がグッと減ります。そのためにも子どもが、

みんなと同じように行動できるように

考えて行動できるように

集団でもスムーズに行動できるように

今すぐ対策しましょう。ADHDの子どもが集団行動をスムーズにできるようになるための方法がこちらです。

7つの支援

  • 集団で行動する意味を理解させる
  • 学校生活で困らないようにする
  • どのような行動をしてほしいか伝える
  • ダメな行動について教える
  • コミュニケーション能力を育てる
  • 我慢できる場面をふやす
  • 【重要】集団活動への参加をふやす

もっと詳しく知りたい方はこちらの記事を見てください。

 

こっちもあります

子どもがどうしても集団行動が苦手で空気の読めない行動をしたり場を見出したりしてトラブルに発展してしまうことがよくあるならば、支援学級を考えるタイミングかもしれません。参考までにこちらの記事を見てください。

 

まとめ:7つの支援方法を実践することで、ADHDの子どもがまわりの空気を読んだ正しい行動ができるようになる

「まとめ」の文字

空気が読めないADHDの子どもが周囲の状況を判断して行動できるようになるためには、まず、ADHDの子どもが「まわりの空気が読めない」理由について知ることがたいせつです。

 

理由がこちらです。

「言いたい」「やりたい」が止められない

 

そんなADHDの子どもがまわりの状況や場面を考えて正しい行動や振る舞いができるようになる方法がこちらです。

この7つの方法を意識して実践することで、ADHDの子どもがまわりの空気を読めるようになって、周囲の状況を判断しながら行動することができるようになります。

 

さらに、その場の状況に合わせた正しい行動や振る舞いができるようになった子どもの姿を見ることで、今まで困っていた悩みがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。

 

そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動に動けるように、サポートしましょう。いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。

 

子どもに合っていますか?

子どもは放課後等デイサービスや児童発達支援を利用していますか?利用しているならば、子どもに合った放課後等デイサービス(児童発達支援)ですか?ADHDの子どもに合った放課後等デイサービス(児童発達支援)には選び方があります。選び方が気になった方はこちらの記事を見てください。

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kokou

kokou

子どもが好きです。子育て、ADHD、発達障害についての専門家。 心理大学卒の元小学校教師、元障害児通所支援事業所勤務、そして、メンタルケア心理士。子ども「に」教えるのは得意にしてきたが、現在、子ども「を」育てる難しさをパパとして勉強&奮闘中。

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