うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
グレーゾーンです。
- 作文を書くことが苦手…。
- 国語の作文や宿題の日記が書けない…。
- 書きたいことを自由に書けばいいのに書こうとしない…。いつも時間がかかって大変…。
今回はこのような悩みを解決します。
子どもが作文を書くことをイヤがって自由に書いていいはずなのにまったく書こうとしなくて、
「どうしたらいいの…。」
と困ったり悩んだりすることってありますよね。
そこで今回は、作文が苦手なADHDの子どもに実践すべき5つの支援方法について紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、
- ADHDの子どもが自分の気持ちや考えをスラスラと作文に書けるようになる
さらに、いつもならダラダラと長い時間をかけて作文を書いていた子どもが、イヤがらずに自分から作文を書こうとする姿を見ることで、いつも悩んでいたあなたの気持ちもスーッと軽くなります。
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本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
国語の作文がキライでいつもイヤがる子
作文を書こうとしても書き方がわからなくて動きが止まってしまう子
作文を書くときはいつも集中がすぐに切れてしまう子
そして、そのような子どものお母さんから、
「子どもが作文を書けません。すごく時間がかかります。つかれます。どうしたらいいですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。
今回の支援方法は、国語の作文が苦手なADHDの子どもにはどうやって支援をしたらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスをして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介しています。
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目次
ADHDの子どもが作文を書くことが苦手な理由
ADHDの子どもが作文を書くことが苦手な理由がこちらです。
理由
「書きたくない」ではなく「書けない」
ADHDの子どもが作文を書くことが苦手なのは、作文を「書きたくない」のではなく、作文の書き方がわからずに「書けない」からです。
子どもには作文を自由に楽しみながら書いてほしいと思って、
「○○ちゃんの書きたいことを書いていいよ。」
「好きなことを書いていいよ。」
と子どもに言ってしまうことがあります。しかし、
「そんなこと言われても書けない…。」
「何を書いていいのかわからない…。」
「どうやって書いたらいいのかわからない…。」
と子どもは思っているので、「自由に書いていい」と言われても作文の書き方がわからずに困ってしまいます。そのため、
「好きなことを書いていいよ。」
と言われても何をどうやって書いていいのかわからずに、
「…。」
ADHDの子どもは鉛筆を持ったまま動きが止まってしまいます。
これがADHDの子どもが作文を書くことが苦手な理由です。つぎの項目では、そんなADHDの子どもが作文を書けるようになる方法について紹介します。
ADHDの子どもが作文をスラスラと書けるようになる5つの支援
ADHDの子どもが作文をスラスラと書けるようになるために実践すべき5つの支援方法がこちらです。
話すことから始める
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、作文を書くまえに「話す」ことから始めるようにすることがたいせつです。
ADHDの子どもは自分の好きなことや興味があることについては楽しそうにずっと話し続けることができます。しかし、しゃべった内容を作文に書くことができないことがよくあります。
作文を書くことが苦手なADHDの子どもへの支援方法として、まずは子どもが、
「自分で作文を書きたい!」
と思えるようにすることたいせつです。そのためにも、子どもに好きなことや興味のあることを話してもらい、それをあなたが文字にして書くようにしましょう。
あなたが子どもの気持ちや考えを文字にして書く姿を見せることで、子どもが「自分でも作文を書いてみたい。」と思えるきっかけを作ることができます。そして、あなたが書いた内容を子どもに見せたり読んだりしてあげて、
「あれ?ここちがう。」
「こんなこと言ってないよ。」
「ちょっとちがう。」
などと、子どもが言ってくれたらチャンスです。
「作文は自分で書いたほうが○○ちゃんの気持ちがしっかりと伝わるね。」
と子どもに言えるようになるので、
「うん!自分で作文を書きたい♪」
と子どもが思えるようになります。
話したことを絵にする
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、子どもが話した内容を絵に描くことがたいせつです。
子どもが「自分で作文を書きたい♪」と思えるきっかけを作ったあとにすることは、
「子どもに作文を書かせるのね!」
まだ、作文を子どもに書かせることはやめましょう。
「?」
まだ子どもは自分の気持ちや考えをしゃべっただけです。この状態では、作文が苦手なADHDの子どもはまだ自分の力だけで作文を書くことはできません。そのため、次は、子どもが話した内容を絵に描くようにしましょう。
そして、
「まずは絵を描いて、絵を見ながら作文を書こうね。」
と子どもに伝えましょう。
ポイント
- 自分の考えや気持ちを言葉にして「作文に書きたいこと」を考える
- 絵を見ながら「作文に書いていく順番」を決める
このようにすることで、ADHDの子どもの作文への苦手意識がなくなります。
参考
話すことが苦手なADHDの子どもにはこちらの記事がおすすめです。こちらの記事では、言葉につまるADHDの子どもがスラスラ話せるようになる方法を紹介していますので、作文を書くために必要な「話す力」を身につけられるようになります。
かんたんな作文の型を教える
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、子どもにかんたんな作文の型を教えてあげることがたいせつです。
作文への苦手意識がなくなったら、いよいよ子どもに作文を書かせましょう。
注意
作文への「苦手意識がなくなった」からといって自由に書かせない
作文への苦手意識がなくなっただけでは、ADHDの子どもは「作文の書き方」がまだわからないので、
「すきに書いていいよ。」
と子どもに言っても、
「どうやって書こう…。」
と、子どもは鉛筆を持ったまま動きが止まってしまいます。そうならないためにも、かんたんな作文の型を子どもに教えて、毎回、その型でまずは作文を書かせるようにしましょう。
作文の型
- いつ
- だれが
- どこで
- 何をした
- どんな気持ちだったか
この作文の型を、絵を見ながら順番に書くことを教えてあげましょう。
「例文」
「土曜日のお昼に、ぼくは○○ちゃんと○○ちゃんと公園でたたかいごっこをしました。楽しかったです。」
ADHDの子どもは、
- わからないこと
- キライなこと
- やりたくないこと
などを続けることは苦手ですが、決められたことをスモールステップでクリアすることはできます。そのため、作文を書くことが苦手なADHDの子どもには、作文の「書き方の型」を教えてあげましょう。そして、みじかい文章になったとしても、
「がんばって書けた。」
「作文が書けた♪」
と思える経験を子どもにさせることがたいせつです。そして、子どもが「自分の力で作文を書いた」ことをしっかりと褒めてあげましょう。ADHDの子どもは褒められればドンドンがんばります。ここがかわいいポイントです。このように支援してあげることで、ADHDの子どもが自分の考えや気持ちを作文にスラスラと書けるようになります。
参考
作文を書くときの型として、「どんな気持ちだったか」の部分を書くことに苦手意識をもつADHDの子どももいます。そのようなときは、
- 楽しかった
- うれしかった
- 悲しかった
- つかれた
など、かんたんな文章を使って書くように教えてあげましょう。それでもむずかしい場合は、こちらの記事が参考になります。こちらの記事では、ADHDの子どもが自分の気持ちを伝えられるようになる方法について紹介しています。気になる方は見てください。
語彙力をふやす
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、子どもの語彙力をふやすことがたいせつです。
子どもが作文を書くことに楽しみをもてるようになるためには、自分の気持ちや考え、または、書きたい場面について、「どのように感じたのか」を具体的に言葉で表現できるようになることが重要です。
いろいろな言葉の表現で文章が書けるようになるためにも、子どもの語彙力をふやせるような支援をしましょう。
語彙力を増やす方法
- 絵本を読む
- 似た意味の言葉を教える
- 会話の中で知らない言葉を教える
上記の方法を利用して、ADHDの子どもがすこしでも語彙力がふやせるようにサポートしてあげましょう。
作文を集中して書けるようにする
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、子どもが集中して作文を書けるようにすることがたいせつです。
作文は書き終わるまでに時間がかかります。そのため、作文の苦手意識がなくなったADHDの子どもの場合でも、作文を書くことに対して
「作文を早く書きたい!」
「作文を書くのが大すき!」
などと思えなければ、どうしても作文を書いている途中で集中がきれてしまいます。ADHDの子どもが作文を書くときにはできるだけ集中を切らさずに最後まで作文を書けるようにサポートしてあげることがたいせつです。
「どうやって子どもを集中させるの?」
ADHDの子どもが集中して勉強(作文)に取り組めるようにするためには、
5つの方法
- 勉強を「かんたん」と思わせる
- 学習計画をつくる
- 苦手な勉強をみつける
- 集中して勉強できる環境をつくる
- 忙しければ「習い事」を頼る【注意点あり】
この5つの方法を実践することで、ADHDの子どもが集中して作文に取り組めるようになります。もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
それでもADHDの子どもが作文を上手に書けないときの対策
上記の支援方法を実践しても、それでもADHDの子どもが作文を書くことへの苦手意識を持っている場合は、子どもの苦手意識をなくすためにも、毎日、「1言感想」を取り入れて対策しましょう。
「自分の考えや気持ちを文章に書く」ということが習慣になるので、自然と書くことへの苦手意識がなくなります。
「言っていることはわかるけど…。」
忙しいママにとって「1言感想を書きなさい。」といつも子どもに言うことは大変です。
「はい…。」
その場合は、学校の担任の先生にお願いするようにしましょう。
「そんなこと言うのは、迷惑では…。」
迷惑ではありません。なぜなら、基本的に子どもは学校で「1言感想」を書いているからです。
「?」
たとえば、
- 授業のふりかえり
- 習ったことの感想
などをノートやプリントに書いているはずです。そのため、あなたが担任の先生に伝えることは、
「うちの子どもは作文が書けないので、1言感想を毎日書かせてください!」
と言うのではなく、
「毎日、ノートやプリントに書いてある授業のふり返りを見ていますが、うちの子大丈夫ですか?」
と先生に伝えましょう。このように担任の先生に伝える事で、
「ちゃんと書かせなきゃ!」
と先生は思ってくれるので、毎日の「1言感想(授業のふり返りなど)」をしっかりと書かせてくれるようになります。
担任あるある
授業が終わったあとに、子どもたちの授業のふり返りを見て、授業内容とまったく関係ないことが書いてあると、へこむ。
合わせて読みたい
子どもが作文を書くときに「文字が汚い」ことが気になるママもいると思います。そんなあなたにはこちらの記事をおすすめします。こちらの記事ではADHDの子どもが文字をキレイに書けるようになる方法について紹介しています。気になる方は見てください。
まとめ:5つの方法を実践することで、ADHDの子どもが作文を書けるようになる
ADHDの子どもが作文を書けるようになるためには、まず、ADHDの子どもが作文を書くことが苦手な理由について知ることがたいせつです。
理由がこちらです。
「書きたくない」ではなく「書けない」
そんなADHDの子どもが作文をスラスラと書けるようになる方法がこちらです。
この5つの方法を意識して実践することで、ADHDの子どもが自分の気持ちや考えをスラスラと作文に書けるようになります。
さらに、いつもならダラダラと長い時間をかけて作文を書いていた子どもが、何も言わなくてもイヤがらずに自分から作文を書こうとする姿を見ることで、今まで困っていた悩みがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。
そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動に動けるように、サポートしましょう。いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
子どもに合っていますか?
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