うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
小学校3年生です。
- もっと楽に子どもを育てられるようになりたい…。
- これ以上「子育て」に苦労したり悩んだりしたくない…。
- 小学3年生の子どもへの接し方で気をつけることを知りたい…。
今回はこのような悩みを解決します。
子どもが小学3年生になってから「子育てが大変!」と感じることがふえて、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
そこで今回は、ADHDの小学3年生の子どもの育て方であなたが悩まないために、知らないと後悔する「11の対応」方法について紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、
- 小学3年生のADHDの子どもへの対応に悩まず、楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになる
さらに、ADHDの小学3年生の特徴や、さまざまな場面で子どもに必要な接し方や支援方法などがわかることで、今までのモヤモヤしていた悩みがパッとなくなり、最近、感じていなかった、おだやかな気持ちで子育てができるようになります。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
※小学3年生の担任経験あり。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
小学3年生になってから、
勉強をイヤがるようになった子
宿題をやらなくなった子
友達と仲良く遊べなくなった子
すぐに暴力をふるうようになった子
言うことを聞かなくなった子
学校へ行きたがらなくなった子
生活リズムが乱れるようになった子
そして、そのような子どものお母さんから、
「子どもが小学3年生になってから子育てで悩むことがふえました。接し方でこまっています。どうしたらいいですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。
今回の支援方法は、ADHDの小学3年生の子どもへの接し方や対応方法について、なやむお母さんにアドバイスして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介しています。
知らないと今より苦労します!
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
目次
ADHDの特性について
ADHDは「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」の略で、日本語では「注意欠如・多動症(注意欠如・多動性障害)」とよばれています。
注意欠如・多動症(ADHD)とは、年齢あるいは発達に不相応に、不注意、落ちつきのなさ、衝動性などの問題が、生活や学業に悪影響を及ぼしており、その状態が6ヶ月以上持続していることと定義されています。
ADHDの特性には3つあります。
それぞれの特性の代表的な事例がこちらです。
不注意
- まわりが気になって集中できない
- 忘れ物がおおい
- 片づけられない
多動性
- 落ち着きがない
- 気になるとすぐに動き出す
- ずっとしゃべり続ける
衝動性
- すぐに怒りだす
- ルールを守れない
- 我慢ができない
そして、3つの特性がすべて子どもに現れるわけではありません。
- 不注意傾向が強くでる子
- 多動性と衝動性が一緒にでる子
など、さまざまです。
※ADHDは生まれつきの脳機能のかたよりが原因となって起こると考えられていますが、ハッキリとはわかっていません。
ADHDの子どもは自分で感情をコントロールすることが苦手で、
- 注意力
- 集中力
- 抑制力
を、うまくコントロールすることができずに、本人の意志ではどうしようもなくなってしまうことがよくあります。そのため、まわりから見ると、
- 「我慢できない子」
- 「落ち着きがない子」
- 「悪い子」
と決めつけられることがあります。さらに、理解してくれない大人からは、
「甘やかしている」
「育て方が悪い」
など、子どもだけではなく親も誤解を受けることがあります。
ADHDの小学3年生の特徴【出会った子の事例あり】
ADHDの小学3年生の特徴がこちらです。
ADHDの小学3年生の子どもには上記の「特徴」があります。また、成長とともにそれぞれの特徴が目立つようになります。
【事例1】
不注意が強くてすぐに集中が切れてしまう。1人で勉強をすると終わらせるまでに時間がかかる。
【事例2】
勉強や宿題で間違いを指摘されると怒りだす。1度、怒ると気持ちを落ち着かせることに時間がかかる。
【事例3】
まわりの状況を見て行動することが苦手で、常に自分がしたいことや思ったことを優先にして動き回る。
【事例4】
自分の話したいことをずっとしゃべり続ける。人の話が聞けないのでコミュニケーションが上手に取れずにトラブルになる。
【事例5】
相手の気持ちを考えた行動ができない。相手の年齢関係なく暴言を言ったり暴力をふるったりするのでトラブルになる。
【事例6】
約束を守ることができない。注意されてもうっかり忘れて約束を破ってしまうことが何度もある。
【事例7】
自分の興味があることを一緒に楽しんでくれる人とは仲良くできるが、ちょっとでも「イヤ」と思うと感情を抑えられずに、相手が傷つくような言葉を平気で言ってしまってトラブルになる。
【事例8】
不注意ですぐに集中が切れてしまうが、得意分野や好きなことにはずっと集中することができる。そのため、知識量が豊富になるので、相手にも「わかって欲しい」と思うとずっと興味があることだけを話し続ける。
【事例9】
ちょっとでも自分が思っていたことと違うと感情をコントロールできずに衝動的に大きな声を出して怒ったりパニックになったりする。
【事例10】
衝動性が強くてすぐに手が出る。言葉で相手に自分の気持ちを伝えることが苦手で、「遊び」でも「学習」でもわからなかったり伝わらなかったりすると、相手に対して「暴言」「暴力」で自分の気持ちを伝えようとする。
【事例11】
注意されたり怒られたりしても、自分の考えを優先にしてしまうので納得することができない。
【事例12】
イヤなことがあるとすぐに大きな声で怒ったり暴れたりする。衝動的になると自分でも気持ちをおさえることができずに落ち着くまでに時間がかかる。
小学3年生の特徴
小学3年生の子どもの特徴がこちらです。
上記の小学3年生の特徴を理解して、子どもの良いところを見つけて伸ばしたり、苦手なことに対してはサポートしてあげたりすることがたいせつです。
注意
「小学3年生の特徴」を見て、
「うちの子はぜんぜんできていない!」
「はやくなんとかしなきゃ!」
「このままでうちの子は大丈夫かしら…。」
と悩んだり心配したりせずに、まずは、つぎの項目で紹介する小学3年生のADHDの子どもへの効果的な「接し方」や「支援方法」を理解して実践するようにしましょう。
プチ情報
小学3年生の平均「身長」と「体重」がこちらです。
男子
身長 | 体重 | |
8歳 | 128.3㎝ | 27.7㎏ |
9歳 | 133.8㎝ | 31.3㎏ |
女子
年齢 | 身長 | 体重 |
8歳 | 127.6㎝ | 27.0㎏ |
9歳 | 134.1㎝ | 30.6㎏ |
文部科学省 学校保健統計調査-令和3年度(確報値)の結果の概要
【ADHDの小学3年生の育て方】知らないと後悔する11の対応
ADHDの小学3年生の子どもの対応方法について「場面別」でそれぞれ紹介します。
「場面別」対応方法
1つずつ説明します。
勉強をイヤがらないようにする
悩み
- 勉強をイヤがってこまる…。
- 小学3年生になってから勉強をやらなくなった…。
- 子どもに勉強をさせるための声かけがわからない…。
子どもが小学3年生になってから勉強をイヤがってやらなかったり、「勉強はしたくない!」と反抗したり、テストの点数がどんどん下がったりしていくことに、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが勉強をイヤがる理由は「学習内容がむずかしくなるだけではなく、やりたいことができなくなる」からです。
小学3年生になると、2年生までとはちがって学習内容がむずかしくなったり学校で習う教科がふえたりするので、
「どんどん勉強がむずかしくなる…。」
「勉強で覚えることがいっぱいある…。」
「授業がむずかしくて楽しくない…。」
と子どもは思うようになります。
さらに、
- 授業中
- 宿題
- テスト
などで、わからないことが増えたり間違えたところの「直し」をさせられたりすることも多くなります。
勉強がむずかしくなって、学習内容をすぐに理解することができずに間違いがふえたり、先生に教えてもらってもすぐには理解できずに何度も間違い直しをさせられたりすることで子どもは勉強をイヤがるようになります。
これがADHDの小学3年生の子どもが勉強をイヤがる理由です。
ポイント
勉強をイヤがる小学3年生のADHDの子どもにするべき7つの支援方法がこちらです。
7つの支援
- 授業についていけるようにする
- 今までの学習内容を理解しているか確認する
- 自宅で学習サポートをしっかりとする
- 宿題を自分の力でできるようにする
- 「教えてもらえる」安心感をもたせる
- 勉強ができる環境を考える
- 担任に相談する
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが勉強をイヤがらずにできるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
勉強をイヤがる小学3年生のADHDの子どもにやるべき7つの支援方法|元小学校3年生担任が解説。
続きを見る
自宅で「教科別」の学習支援をする
悩み
- 勉強がみんなについていけなくなった…。
- 家で子どもに勉強をどうやって教えたらいいのかわからない…。
- 教科別の学習支援方法が知りたい…。
子どもが小学3年生になってから勉強をイヤがったり授業の学習内容についていけなくなったりして、テストの結果や成績がどんどん下がって、
「このままで大丈夫かしら…。」
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
小学3年生のADHDの子どもにとって家庭学習がたいせつな理由は「自宅でも学習支援をしなければ授業についていけなくなる」からです。
小学3年生になると、低学年(1年生・2年生)のときとはちがって授業の学習量がふえます。
たとえば、
- 授業の時間数が増える
- 学習する教科が増える(理科・社会・外国語活動・総合的な学習の時間など)
※もっと詳しく知りたい方はこちら→文部科学省「標準授業時数の在り方について」
そのため、「勉強が好き!」というADHDの子ども以外は、小学3年生になることで勉強をキライになる可能性がグッと高まります。そして、小学3年生で勉強がわからなくなると、今後、ますます難しくなる学習内容についていけなくなって、子どもに勉強をさせることに苦労します。そうならないためにも、子どもが勉強に対してちょっとでも苦手意識をもっているならば、学校だけに勉強を任せるのではなく、自宅でもしっかりと子どもに学習支援をする必要があります。
これが、小学3年生のADHDの子どもにとって「家庭学習」がたいせつな理由です。
ポイント
小学3年生のADHDの子どもが勉強をキライにならないために自宅でやるべき学習支援方法がこちらです。
「教科別」家庭学習方法
- 国語
- 算数
- 理科
- 社会科
- 音楽
- 図画工作
- 体育
- 外国語活動
- プログラミング
この9つの教科別学習支援方法を実践することで、ADHDの小学3年生の子どもが勉強でこまらなくなります。
もっと詳しく9つの「教科別」学習支援方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生にするべき「教科別」学習支援|元小学校3年生担任が解説!
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宿題をスムーズにさせる
悩み
- 小学3年生になってから宿題をイヤがるようになった…。
- 最近は宿題を終わらせるまでにとっても時間がかかる…。
- 家で子どもにできる宿題の支援方法が知りたい…。
子どもが小学3年生になってから宿題をイヤがってやろうとしなかったり、宿題をダラダラと集中せずに長い時間かけてやったりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが宿題をしない理由は「内容がむずかしくなるだけではなく宿題の種類がふえる」からです。
小学3年生になると宿題がむずかしくなるだけではなく、宿題の「量」や「種類」もふえます。低学年のときは限られた種類だった宿題が、小学3年生になると、
国語
算数
理科
社会
その他
など、出される宿題の種類がふえます。さらに、低学年での学習内容を理解していないとできないような宿題も出されるので、2年生までの学習でつまずいている子どもの場合は宿題に対してむずかしさを感じるようになって苦労することになります。
勉強に対して苦手意識をもっているADHDの子どもの場合は、小学3年生になることで、
「宿題がもっとむずかしくなった…。」
「宿題が多くてイヤだ…。」
「宿題なんてやりたくない…。」
と思うようになるので宿題をイヤがってやらなくなってしまいます。
これがADHDの小学3年生の子どもが宿題をしない理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもに宿題をさせる7つの方法がこちらです。
7つの支援
- 宿題をする時間をきめる
- 宿題が終わったあとの予定をきめる
- 宿題の内容をかくにんする
- 宿題をする順番をきめる
- 苦手な教科をサポートして安心させる
- 宿題をしているときは間違いを指摘しない
- 宿題を1人でもできるようにする【重要】
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが宿題をイヤがらずにできるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生に宿題をスムーズにさせる7つの方法|元小学校教諭が解説。
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友達と仲良く遊べるようにする
悩み
- 友達となかよく遊べない…。
- 3年生になってから友達の話をしなくなった…。
- 1人で行動することがふえた気がする…。
子どもが小学3年生になってから友達となかよく遊べなかったり、友達とトラブルになって学校(担任)からの連絡がふえたりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが友達となかよく遊べなくなる理由は「まわりに合わせられずにグループの中に入れない」からです。
小学3年生になると低学年(1年生・2年生)のときとはちがい、子どもたちは「仲の良いグループ」で行動したり遊んだりするようになります。そのため、
相手の気持ちを理解できない
自分勝手な行動をする
すぐにカッとなって怒ったり手を出したりする
ADHDの子どもの場合は、友達に合わせた行動ができずに友達とトラブルになったり、友達のグループに入れなくなったりしてしまうことがよくあります。
ほかにも、小学3年生になると「友達からどのように思われているのか」を考えて行動することができるようになるので、友達に嫌われないようにするためにはどうしたらいいのかを考えたり、集団に馴染めるようにまわりの雰囲気に合わせた行動をとったりすることもできるようになります。
しかし、ADHDの子どもは自分勝手な行動をしたり衝動的にカッとなって怒りだしたりしてしまうことがよくあるので、
「○○ちゃんと遊んでも楽しくない。」
「○○ちゃんってすぐに怒るよね。」
「○○ちゃんはイヤなことばっかりするから遊びたくない。」
「○○ちゃんとは遊ばないようにしよう。」
などと友達に思われることが多くなります。そして、自分勝手に行動するADHDの子どもに対して陰口や悪口を言ったりする子もふえて、友達グループに入れてもらえなかったり避けられたりするようになります。
これがADHDの小学3年生の子どもが友達となかよく遊べなくなる理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもが友達と仲良くしたり遊んだりできるようになる7つの方法がこちらです。
7つの支援
- 授業中のトラブルをなくす
- 友達のことを理解させる
- 友達と遊ぶときの約束を決める
- 友達との関わり方をおしえる
- 学校外に友達をつくる【簡単】
- 環境を変えて友達とのトラブルを減らす
- 支援学級への入級を考える
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが友達となかよく遊べるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生が友達と仲良くしたり遊んだりできるようになる7つの方法。
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楽しく学校へ行けるようにする
悩み
- 3年生になってから学校をイヤがるようになった…。
- 毎朝、「学校へ行きたくない!」とあばれて大変…。
- 学校へ楽しく行けるようになってほしい…。
子どもが小学3年生になってから、
「学校へ行きたくない。」
「学校はイヤ!」
「学校なんて楽しくない!」
と言って、毎朝、子どもの送り出しが大変で、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが学校をイヤがる理由は「『楽しくない』と思うことがふえる」からです。
小学3年生になると低学年のときとはちがって学習内容がむずかしくなります。そして、「理科」や「社会科」など新しく勉強する教科もふえます。さらに、授業内容も2年生までの学習を理解していなければ授業についていけなくなるので、今までの学習内容が定着していない子どもの場合は、小学3年生になってから新しく勉強する授業内容にむずかしさを感じるようになって授業についていけずに勉強がわからなくなってしまいます。
授業中も学習内容がわからないので授業に集中することができずにまわりをキョロキョロと見たり、となりの友達にちょっかいをかけたりなど、落ち着きのない行動が自然とふえて先生や友達から注意されるようになります。そして、ADHDの子どもは勉強がむずかしくなってイヤになるだけではなく、注意されることもイヤになって「学校を楽しくない」と思うようになります。
これがADHDの小学3年生の子どもが学校をイヤがる理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもが学校をイヤがらなくなる3つの対策方法がこちらです。
3つの支援
- 授業についていけるようにする
- 友達関係を良くする
- 学校行事を楽しませる
この3つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが笑顔で学校へ行けるようになります。
もっと詳しく3つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生が学校をイヤがって大変なら今すぐやるべき3つの対策。
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学校行事をイヤがらないようにする
悩み
- 3年生になってから学校行事をイヤがるようになった…。
- 学校の行事は子どもにとって楽しいはずなのに参加しようとしない…。
- 子どもが学校行事をイヤがるから家族も楽しめない…。
子どもが小学3年生になってから学校行事をイヤがったり参加しなかったりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが学校行事をイヤがる理由は「集団行動と環境の変化をイヤがる」からです。
ADHDの子どもは集団行動が苦手です。小学3年生のADHDの子どもで学校行事にイヤがって参加しようとしない子はよくいます。
学校行事は本番に向けて毎日のように練習があります。そして、いつもの学校生活とはちがって集団行動がふえるので、ADHDの子どもは環境の変化にうまく対応できずにストレスを溜めて学校行事をイヤがります。また、先生も「学校行事を成功させたい」という思いをもっているので、いつも以上に子どもたちを注意する回数がふえます。
まわりの友達も小学3年生になると学校行事に慣れてくるので、「良い結果を残したい!」「ほめられたい!」と思って学校行事に参加しようとする子どもがふえるので、ADHDの子どもがわざとではなくても興味があることに集中したり落ち着きなく動き回ったりしたときには、
「ちゃんとして!」
「今はやったらダメだよ!」
「先生に言うよ!」
などと、きびしく子どもを注意する友達もふえます。そして、
「学校行事はイヤだ!」
「学校行事には参加したくない!」
と子どもは思うようになります。
これがADHDの小学3年生の子どもが学校行事をイヤがる理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもが学校行事をイヤがったときにするべき7つの支援方法がこちらです。
7つの支援
- 見通しをもたせる
- かんたんな目標をつくる
- 友達と仲良くできるようにする
- 担任におしえてもらう
- 改善点ではなく良かったことを伝える
- ムリやり参加させずに好きな行事だけ参加させる
- 自信を持たせるための習い事を始める
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが楽しく学校行事に参加できるようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生が学校行事をイヤがったときの7つの対策。
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言うことを聞くようにする
悩み
- 3年生になってから言うことを聞かなくなった…。
- わがままが増えてこまる…。
- 最近は口答えをするようになった…。
子どもが小学3年生になってから言うことを聞かなくなって、
「イヤだ!」
「やりたくない!」
「だって!」
「何で!?」
「うるさい!」
などと、すぐにわがままを言ったり口答えをしたりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが言うことを聞かなくなる理由は「成長とともに自分の考えを通そうとする」からです。
小学3年生の子どもは、低学年のころとはちがい、
「今は静かにしないといけない。」
「先生の話を聞いてから始めなきゃ。」
「友達が話しているから今は聞かなきゃ。」
など、まわりの雰囲気を感じ取って行動することができるようになります。さらに、成長とともに「○○したら△△になる」など、論理的に考えることもできるようになります。しかし、ADHDの子どもの場合は、相手の気持ちを考えたりまわりの雰囲気に合わせたりすることが苦手なので、
自分が、
すぐにやりたい
今はやりたくない
という気持ちを優先にして行動してしまうことがよくあります。
ほかにも、小学3年生になると低学年のときのような「やりたくない」という気持ちだけではなく、「やりたくないことに対しての理由」を自分なりに考えて、そして、「やりたくない理由」が正しいと思い込んで行動することもあります。
このようなときに子どもの行動を変えようと指示を出したり注意したりすると、
「やりたくないの!」
「どうしてぼくの気持ちわかってくれないの!」
と子どもは「自分の気持ちを理解してもらえない」と思い込んで、言うことを聞かずに怒ったりあばれたりするきっかけになってしまいます。
これがADHDの小学3年生の子どもが言うことを聞かなくなる理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもが言うことを聞くようになる7つの支援方法がこちらです。
7つの支援
- イヤがる内容を理解する
- 注意ではなく「ほめる」
- 声かけのタイミングを考える
- 同じことで怒らないようにする
- わがままを改善する
- ストレスが発散できる場を用意する
- 反抗するようになったらすぐに対策する【危険】
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが言うことを聞くようになります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
言うことを聞かないADHDの小学3年生に効果的な7つの支援。
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生活リズムを改善する
悩み
- 3年生になってから生活リズムが乱れるようになった…。
- 生活リズムがくずれて勉強をする習慣がなくなった…。
- 生活リズムが乱れているせいなのかちょっとしたことでイライラするようになった…。
子どもが小学3年生になってから生活リズムが乱れはじめて、
「はやく○○しなさい!」
「どうしてまだ宿題していないの!?」
「もう○時よ!寝なさい!」
などと子どもを怒ることがふえて、
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもの生活リズムが乱れる理由は「やりたいことを我慢できずに『やらなければいけない』ことを先延ばしにする」からです。
ADHDの子どもは自分の興味関心があることや好きなことに対してはすぐ夢中になります。そして、夢中になると時間のことを気にせずそれだけに集中してずっと続けてしまいます。さらに、小学3年生のADHDの子どもは成長とともに自分の考えを優先にしたり、「あとからでもできる」と決めつけたりするようになるので、
「そろそろ○○しなさいよ。」
と声をかけられても、自分が好きなことに夢中になっているときは、
「あとでやる。」
「今は△△をしているからできない。」
「△△が終わったらする。」
など、自分のやりたいことを我慢してまで行動を変えることができなかったり、「あとからでもできる」と決めつけて先延ばしにしたりすることが増えるようになってしまいます。そして、やらなければいけないことが先延ばしにされて、結局、
「どうしてまだやっていないの!」
と怒られてから始めたり、終わらせなければいけない時間が迫ってきてからあせって始めたりするので、すべてのことが後回しにずれ込んで子どもの生活リズムが乱れてしまいます。
これがADHDの小学3年生の子どもの生活リズムが乱れる理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもの生活リズムを改善する5つの支援方法がこちらです。
5つの支援
- 家族のルールとして守る時間をきめる
- 夢中になることは事前に対処する
- 宿題をする時間を決める
- 就寝時間をいつも同じにする
- 休日の過ごし方に気をつける
この5つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもの生活リズムを改善することができるようになります。
もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生の生活リズムを改善する5つの方法|元小学校教師が解説。
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暴力をやめさせる
悩み
- イヤなことがあるとすぐに手を出してしまう…。
- 暴力をふるうことが増えてトラブルが多くてこまる…。
- 学校から「ケンカになった。」という連絡がくるようになってイヤ…。
子どもが小学3年生になってから友達に暴力をふるうことが増えて、
「なんとかしたい…。」
「どうしたらいいの…。」
と困ることってありますよね。
ADHDの小学3年生の子どもが相手に暴力をふるってしまう理由は「うまく伝えられずに暴力で解決しようとする」からです。
小学3年生になると低学年のときとはちがい、子どもたちは成長とともに会話力やコミュニケーション能力が身についてきます。子どもたちどうしの会話も、自分の考えをうまく相手に伝わるように話したり表現したりできるようになります。しかし、ADHDの子どもは自分の気持ちをうまく言葉にして表現することが苦手なので、友達と話をしていてもうまく伝えられないことがよくあります。そして、
- イヤな気持ち
- 我慢する気持ち
- 納得しない気持ち
などをわかってもらえないイライラをきっかけに、ADHDの子どもはカッとなって友達に暴力をふるってしまいます。そして、暴力で解決した子どもは、
「ぼくのイヤな気持ちを伝えられた。」
「もう何も言ってこなくなった。よかった。」
と思うことがよくあります。このように、まわりとうまくコミュニケーションを取れなかったり自分の気持ちをうまく表現できなかったりしたときに、ADHDの子どもは相手に暴力をふるってその場を解決しようとしてしまいます。
これがADHDの小学3年生の子どもが相手に暴力をふるってしまう理由です。
ポイント
ADHDの小学3年生の子どもに暴力をやめさせる7つの支援方法がこちらです。
7つの支援
- 衝動的に手が出ることを理解する
- 気持ちによりそう
- 学校が楽しいと思えるようにする
- 友達関係を良くする
- 担任にくわしく聞いてから対応する
- あやまることの大切さをおしえる
- イヤな気持ちを表現できるようにする
この7つの方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなります。
もっと詳しく7つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの小学3年生がすぐに暴力をふるわないようにする7つの支援|元小学校教諭が解説。
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おすすめの「習い事」をさせる
悩み
- 習い事をさせたいけれど何がいいのかわからない…。
- 小学3年生の子どもにさせた方がいい習い事を知りたい…。
- 習い事を利用して子育てをちょっとでもいいから楽にしたい…。
子どもが小学3年生になったことをきっかけに習い事をはじめようとしたり、新しい習い事をさせようと考えたりしたときに、
「何を習わせればいいの…。」
と困ることってありますよね。
まず、小学3年生の子どもに習い事をさせるときには注意しなければいけないポイントがあります。
注意ポイント
- 「得意」「夢中」になれることをさがす
- 習い事に頼りたい内容をきめる
- まずはやってみる【重要】
この3つを意識することがたいせつです。
そして、ADHDの小学3年生の子どもにおすすめの習い事がこちらです。
おすすめの習い事「5選」
おすすめ理由
※スマホの方は横にスクロールして見てください→
習い事 | おすすめ理由 | 詳細記事 |
通信教育 | 子どもに「家庭学習の習慣を身につけさせたい」と考える人におすすめ。 | 記事をみる |
オンライン家庭学習教材 | すでに子どもが勉強をイヤがっていて「今すぐなんとかしたい!」と考える人におすすめ。 | 記事をみる |
英会話教室 | 子どもが成長するにつれて「重要度が増していく英語で苦労したくない」と考える人におすすめ。 | 記事をみる |
プログラミング教室 | 「プログラミング?プログラミングなんて子どもに教えられない」と考えた人におすすめ。 | 記事をみる |
サッカースクール | 「元気いっぱい体を動かしながら集団行動ができるようになってほしい」と考える人におすすめ。 | 記事をみる |
この5つの習い事のどれか(または複数)を利用することで、小学3年生のADHDの子どもが自分に合った習い事を見つけて毎日を楽しそうに笑顔で過ごしながら習い事を始められるようになります。
5つの習い事がオススメの理由についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
【まだ間に合う!】ADHDの小学3年生におすすめの習い事「5選」。
続きを見る
支援学級を考えるとき
悩み
- まわりの友達と成長に差が出てきた…。
- 勉強ができなくなった…。
- 友達とのトラブルが増えた気がする…。
- 集団行動ができなくてこまる…。
小学3年生のADHDの子どもが
- 学習面
- 生活面
- 人間関係
- 集団行動
などで困ることやトラブルがふえて、
「普通学級ではなく支援学級に入級することを考えたほうがいいのかしら…。」
と悩むことってありますよね。
小学3年生のADHDの子どもを「支援学級に入れるべきかどうか」について考えるときには、注意しなければいけないことがあります。
注意ポイント
担任の意見を参考にして決める
小学3年生のADHDの子どもの場合は、
- みんなと成長に差が出てきた
- 勉強をイヤがるようになった
- トラブルが増えてきた
ときに、
「低学年のときも同じように困っていたけど大丈夫だったわ。」
と考えずに、担任の意見を参考にして支援学級についてしっかりと考えることがたいせつです。
なぜなら、低学年のときの学校生活に慣れていなくて、
- 勉強ができない
- 友達とトラブルになる
- 集団行動をイヤがる
などではなく、小学3年生のADHDの子どもは学校生活に慣れている状態で勉強ができなかったり友達とトラブルになったりしているので、まわりの子どもたちと成長に差が出ている状態の可能性が高いからです。
そのため、子育てが大変になったり子どもの接し方でこまったりすることが多くなっているならば、担任に支援学級への入級について相談して、担任の先生の意見を取り入れるようにすることがたいせつです。
参考
もっと詳しく「支援学級への入級」について
- 考えたい
- 知りたい
と考える方はこちらの記事を見てください。
-
【どっちも担任経験あり!】普通学級と支援学級で迷ったときの解決法。ADHDやグレーゾーンの子どもの親必見!
続きを見る
まとめ:11の対応方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもへの接し方に悩まず楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになる
小学3年生のADHDの子どもへの対応や接し方に悩んだり困ったりしないためには、まず、「ADHDの特徴」「ADHDの小学3年生の特徴」「小学3年生の特徴」をそれぞれ理解することがたいせつです。
それぞれの特徴こちらです。
ADHDの小学3年生の特徴
-
学習への集中がすぐに切れる
-
授業中も気になることがあればすぐに立ち歩いたりしゃべったりする
-
教科や授業数が増えて疲れやすく気持ちが不安定になる
-
生活リズムがくずれやすくなる
-
苦手な課題を最後までやりとげられない
-
好きなこと(ゲームなど)に夢中になってやめられない
-
自分勝手な行動が目立つ
-
人の話を聞かずに急にしゃべり出す
-
うわの空で「ぼーっ」とすることがある
-
すねると気持ちを切りかえるのに時間がかかる
-
友達とトラブルが増えて1人行動することがふえる
-
約束を守らないことで友だちとトラブルになる
-
イヤなことがあればかんしゃくを起こしたり暴力で解決しようとしたりする
-
物をなくしたり忘れ物をしたり「うっかり忘れ」がある
-
計画的に準備ができない
-
ふざけた行動がたびたび度を超える
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わがままや反抗することが多くなる
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叱られることが増えて、自己評価が下がる
※特徴としての「一例」です。必ずしもすべての子どもに該当するわけではありません。
小学3年生の子どもの特徴
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学習内容がむずかしくなる
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勉強しなければいけない教科がふえる
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グループで行動するようになる
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友達との関係性がつよくなる
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友達の意見に影響される
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友達にどのように思われているか考えて行動するようになる
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集団で遊ぶようになってリーダーになる子が現れる
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まわりの空気を読めるようになる
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論理的に考えられるようになる
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予定を考えて時間を意識した行動ができるようになる
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身体の発達に個人差が出るようになって「心の変化」もはじまる
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他人の目を気にして「はずかしい」と思うようになる
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幼児体型から少年少女の体型にかわる
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自分と友達をくらべるようになる
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交友関係や行動範囲が広がる
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遊びの内容や興味の対象が変化する
※特徴としての「一例」です。必ずしもすべての子どもに該当するわけではありません。
そんなADHDの小学3年生の子どもの育て方で知らないと後悔する「11の対応」方法がこちらです。
「場面別」対応方法
この11の対応方法を意識して実践することで、小学3年生のADHDの子どもへの対応に悩まず、楽しくおだやかな気持ちで安心して子育てができるようになります。
さらに、ADHDの小学3年生の特徴や、さまざまな場面で子どもに必要な接し方や支援方法などがわかることで、子育てに対する「このままでいいのかな?」と不安になる気持ちや、「どうしたらいいの!」とイライラする気持ちがなくなって、最近、感じていなかった、おだやかな気持ちで子育てができるようになります。そして、いつも悩んでいた気持ちもスーッと軽くなります。
ぜひ、それぞれの対応方法を試してみてください。いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
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≫【必読・保存版】ADHDの子どもの子育てに悩んだらまず読む記事|幼児から小学生対象。
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子どもに合っていますか?
子どもは放課後等デイサービスを利用していますか?利用しているならば、子どもに合った放課後等デイサービスですか?ADHDの子どもに合った放課後等デイサービスには選び方があります。選び方が気になった方はこちらの記事を見てください。
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