うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
グレーゾーンです。
- すぐに物をなくしてこまる…。
- どこでなくしたのかも忘れるのでさがすのが大変…。
- 学校の宿題やプリントをすぐになくす…。
- 子どもが物をなくさないようにするためにはどうしたらいいのかわからない…。
今回はこのような悩みを解決します。
子どもがすぐに物をなくしたり、なくした物がどこにあるのかいつもさがしたりするので、
「忘れないように!」
「なくさないように!」
「気をつけるように!」
と何回も声かけをしているのにすぐに物をなくして、
「どうしたらいいのかしら…。」
と悩んで困ることってありますよね。
そこで今回は、すぐに物をなくすADHDの子どもに効果的な今すぐやるべき7つの対策方法について紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、ADHDの子どもが、
- すぐに物をなくすことがなくなる
- 物をなくさないように気をつけるようになる
さらに、
- 自分の持ち物
- 学校からの配布物
- 家族でつかう物
などを使ったあとにすぐ片づけたり、物をなくさないように管理したりする子どもの姿を見ることで、今までのあなたの悩みやストレスがパッとなくなります。
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【悩み解決】ADHDの子どもの「育て方の悩み」をまとめて解決したい方はこちら。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
すぐに物をなくす子
いつも何かを探している子
物をなくしたことも気づかない子
そして、そのような子どものお母さんから
「子どもがすぐに物をなくします。どこで無くしたのかもわからなくなるので探すのにいつも苦労しています。どうしたらいいですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。
今回の支援方法は、すぐに物をなくすADHDの子どもにはどうやって支援したらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介しています。
知らないと今より苦労します!
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
目次
ADHDの子どもがすぐに物をなくしてしまう理由
ADHDの子どもがすぐに物をなくしてしまう理由がこちらです。
理由
不注意傾向が強く出てしまって忘れる
ADHDの子どもはすぐに物をなくしてしまいます。
なくさないように気をつけていても無くします。
なぜなら、ADHDの子どもにはADHDの特性の「不注意傾向」が強くでてしまうからです。
ADHDの特性についてもっと詳しく知りたい方はこちら→NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター
ADHDの子どもは、すぐにいろいろなことに興味をもちます。そのため、何か使っていたとしても、ほかに興味のあることを見つけると、今まで使っていた物をそのまま「ほったらかし」にして興味のあることに向かってしまいます。
「うちの子といっしょだわ…。」
ADHDの子どもは自分が興味のあることに夢中になってしまうと、さっきまで使っていた物のことを忘れることがよくあります。そして、片づけることなくほったらかしにするので、次に使うときにはどこにいったのかわからなくなって、使っていた物をなくしてしまいます。このくり返しで物がなくなります。これが、ADHDの子どもがすぐに物をなくしてしまう理由です。
つぎの項目では、そんなADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするための対策方法について紹介します。
すぐに物をなくすADHDの子どもにするべき7つの対策
すぐに物をなくすADHDの子どもにするべき7つの対策がこちらです。
1つずつ説明します。
確認してほめる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、子どものことをたくさんほめてあげることがたいせつです。
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためにも、持ち物チェックは子ども1人にやらせるのではなく一緒に確認するようにしましょう。
持ち物チェックをするときは、
物があるか
忘れ物はないか
を見るだけではなく、ADHDの子どもが持ち物をわかりやすく確認できるように短い言葉で声かけをすることがたいせつです。
たとえば、
「○○はランドセルにいれた?」
「☆☆はある?」
「△△は片づけた?」
などです。そして、声かけをしたあとに、ADHDの子どもがすべての物があるかどうかをしっかりと自分で確認することができたら、
「ちゃんと持ち物を確認できてえらいね。」
「なくさずに管理できてえらいね。」
「片づけもできたね。これで無くならないね♪」
などと、子どもが物をたいせつに使ったり管理できたりしていることをしっかりとほめてあげましょう。
ADHDの子どもは素直なので、ほめられると、
「これからも物をなくさないようにしよう。」
という気持ちになって、今までよりも物をなくさないように意識して行動できるようになります。
1つにまとめる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、1回の声かけで「忘れ物がないか」を確認できるように1つにまとめることがたいせつです。
すぐに物をなくすADHDの子どもには、たくさんの物をバラバラで管理させないようしましょう。そして、持ち物をできるだけ1つにまとめましょう。
「この1つがあれば大丈夫!」
とADHDの子どもが思えるようにすることで、子どもが「あれ」も「これ」もと考えたり、さがしたりしなくてすむようになって「不注意」が起こりにくくなります。さらに、子どもへの声かけが1回で済むようになるので、ADHDの子どもも理解しやすく、そして、物をなくしにくくなります。
たとえば、
学校からもらう「プリント」や「宿題」などは、子どもはすぐになくしたり忘れたりしてしまうことがよくあります。
「はい。何回なくなったかわかりません。プリントも提出期限当日の朝に見せてきて怒ったことも何度もあります。」
そうならないように、
- 宿題
- プリント
- 配布物
など、学校からわたされる物をすべて入れるためのファイルを作って、子どもが簡単に「1つにまとめられる」ようにしてあげることがたいせつです。
学校からもらった物を「ファイルに入れるだけ」にすることで、子どもは無くすことも忘れることもなくなります。さらに、
「ファイルを見せて。」
と声かけを1回するだけで、かんたんに子どもの持ち物を確認できるようになります。
ポイント
担任の先生にも「ファイル」の存在を伝えましょう。先生に伝えることで、子どもが配布物などを「しっかりとファイルに入れているか」を確認してくれるようになるので、子どもが物をなくすことがなくなります。
参考
ファイルは大きめで透明なファスナータイプがオススメです。
外から見たときに物が入っていたら、子どももあなたも先生もかんたんに入っている物が確認できるので管理しやすくなります。そして、提出期限当日の朝にプリントを見せられて「イライラしながらあせる」こともなくなります。
これも大事!
子どもが勉強をするときにも学習教材がたくさんあるとADHDの子どもは集中することができなくなることがあります。そして、学習したことを覚えられずに忘れたり、学習準備に時間がかかって勉強を始める頃には集中力が切れたり、片づけるときも学習教材がたくさんあることで時間がかかったり、片づけ忘れてそのままになったりすることがよくあります。
そのため、子どもが勉強するときもできるだけ学習教材は1つにするようにして、
子どもが集中できる
準備や片づけをかんたんにできる
環境を用意しましょう。
おすすめ
ADHDの子どもに学習系の習い事をさせるなら幼児から小学2年生までの子どもは「スマイルゼミ」、小学3年生以上の子どもには「すらら」をおすすめします。詳しく内容について知りたい方はこちらの記事から選んで見てください。
指で確認させる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、毎日のことは子どもに指で確認させることがたいせつです。
持ち物がなくなっていないか
忘れ物はないか
などを、確認することが子どもの習慣になるようにサポートしましょう。
ポイント
ADHDの子どもが、毎日使っているような持ち物を確認をするときは「指」で確認させることがおすすめです。
たとえば、
学校へ毎日もって行く物の忘れ物チェックをするときは「5つ」までにする。
毎日の持ち物チェックが、
- ふでばこ
- 教科書
- ノート
- マスク
- 宿題
- プリント
- 配布物
などの場合は、まず、「5つ」にするために
- 宿題
- プリント
- 配布物
は、先ほどの「1つにまとめる用ファイル」を使います。これで毎日の持ち物チェックは5つになります。このあとは、下記の画像のように、
- 親指は「ふでばこ」
- 人差し指は「教科書」
- 中指は「ノート」
- 薬指は「マスク」
- 小指は「ファイル」
と、それぞれの指に子どもがチェックする物の名前をつけます。
このようにすることで、毎日の持ち物チェックが、1つずつ指を曲げるだけで簡単に確認できるようになるので、ADHDの子どもがすぐに持ち物チェックができるようになります。そして、朝の用意で忙しくバタバタしているときでも、
「ふでばこある?教科書ある?」
などと言わなくても、
「左手見せて。」
と子どもに声かけをするだけで、子どもがすべての指を曲げて「グー」にしていれば、持ち物を自分で確認したことがわかるので、今までよりも子育てが楽になります。
ポイント
子どもがいつでも確認できる場所にイラストを貼っておくことをオススメします。そうすることで、自然に子どもの目に入るので、持ち物確認を意識しやすくなる効果があります。
参考
今回の例は「朝の持ち物」でしたが、学校から帰るときの確認を右手の指ですれば、
- 家から学校は左手
- 学校から家は右手
と子どもが確認できるようになるので、さらにわかりやすくなってADHDの子どもが物をなくさないようになります。
持ち物の管理を徹底させる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、持ち物の管理を徹底させることがたいせつです。
ADHDの子どもは不注意傾向が強く出てしまうと、わざとではなくても物を無くしてしまうことがあります。
物をなくさないようにするために子どもが自分で持ち物を管理できるようになれば、ADHDの子どもが「物をなくす」ことをグッと減らすことができるようになります。
ADHDの子どもが持ち物を自分で管理できるようにするための支援方法が、
支援方法
- 自分の引き出しを作る
- 持ち物を最小限にする
- 置き場所をきめる
- 必要な物は早めに用意する
- 集団行動ができるようにする
- 雑な行動を改善する
- 伝えたことをすぐにできるようにする
この7つの対策を意識することで、ADHDの子どもが自分の持ち物を管理できるようになって、物を無くさないようになります。もっと詳しく、ADHDの子どもが持ち物を管理できるようになるための対策方法について知りたい方はこちらの記事をみてください。
スケジュール確認の習慣を身につけさせる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、子どもにスケジュール確認の習慣を身につけさせることがたいせつです。
子どもがすぐに忘れないようにするためにはスケジュールの確認を毎回するようにしましょう。週1回、1週間分のスケジュールを子どもといっしょに確認することでも効果的です。
いっしょに今後の予定を確認することで、子どもが先を見越して用意しなければいけないことがわかれば、
「今から準備をしよう!」
「明日、学校から帰ってきたら準備をしよう!」
と忘れずに子どもが思えるようになるので忘れたりギリギリになってあわてて準備をしてうっかり忘れが発生したりすることを防ぐことができるようになります。
とくに、いつも決まったことであれば子どもも生活リズムの中で覚えていられますが、イレギュラーな内容に対しては、子どもはかんたんには覚えることができません。そのため、イレギュラーな内容をスケジュール確認で理解するようにして、必要な物の準備をいつからするのか考えて当日バタバタして忘れないように対策できるようにしましょう。
怒らない気持ちを持って子どもに接する
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、怒らない気持ちを持って子どもに接することがたいせつです。
ADHDの子どもが物をなくさないようにするための対策をしても、子どもが毎回、物をなくしたり、なくした物を一緒に探したりしなければいけないことにイライラしてしまうことがあると思います。
「はい。いつもイライラするわ。何度言っても物をなくすから怒ってばかりよ。」
「物をなくさないように」声かけをしても、子どもが物をなくしてばかりだと、イライラして子どものことを怒る回数が増えてしまうと思います。けれども、
- イライラしない
- 怒らない
という気持ちをもって子どもに接することがたいせつです。
「そんなことを言ってもどうしてもイライラして怒りたくなるわ。」
そのような場合は、ADHDの子どもへの「怒りっぱなしの子育て」をやめる方法を紹介したこちらの記事が参考になります。
すぐに物をなくすADHDの子どもに対して、これ以上、
「怒りたくない!」
「イライラしたくない!」
と考えるあなたにおすすめの記事です。ちょっとでも気になったのであれば見ないと後悔すると思います。
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家でADHDの子どもを何度も怒って疲れないようにする5つの方法|心理テクニックあり。
続きを見る
まわりに協力してもらう
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、まわりに協力してもらうこともたいせつです。
子どもがうっかりミスや伝えられたことを忘れて注意される場面を減らせるように、あなただけが頑張るのではなく、まわりにも協力してもらって子どもが伝えられたことを忘れたり必要な持ち物をなくして困ったりする場面を減らすようにしましょう。
家族、学校の先生、習い事の先生など、子どもがすぐに持ち物をなくさないように声かけをしてサポートしてもらえるたくさんの環境を用意するようにして、あなたが1人でストレスを抱えて悩みを抱え込まないようにしましょう。
参考
ADHDの子どもにおすすめの習い事について知りたい方はこちらの記事が参考になります。
子どもに合っていますか?
子どもは放課後等デイサービスや児童発達支援を利用していますか?利用しているならば、子どもに合った放課後等デイサービス(児童発達支援)ですか?ADHDの子どもに合った放課後等デイサービス(児童発達支援)には選び方があります。選び方が気になった方はこちらの記事を見てください。
まとめ:7つの対策を実践することで、ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようになる
ADHDの子どもがすぐに物をなくさないようにするためには、まずは、ADHDの子どもがすぐに物をなくしてしまう理由を知ることがたいせつです。
理由がこちらです。
不注意傾向が強く出てしまって忘れる
そして、そんなADHDの子どもが物をすぐになくすことなく生活できるようになるための対策がこちらです。
この7つの対策を実践することで、ADHDの子どもがすぐに物をなくすことがなくなります。
さらに、物をなくさないように気をつけるようになったり使ったあとになくさないように片づけたりする子どもの姿を見ることで、今までのあなたの悩みやストレスがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。
そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動に動けるように、サポートしましょう。いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
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