うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
グレーゾーンです。
- 算数が苦手…。
- とくに「筆算」ができなくて何度もまちがえてばかり。いつもイヤイヤやり直しをしている…。
- 「筆算」の宿題が出たときはイヤがって大変…。
今回はこのような悩みを解決します。
子どもが算数の「筆算」が苦手で、イヤがってやらなかったり何度も間違えたりして、
「どうしたらいいの…。」
と困ったり悩んだりすることってありますよね。
そこで今回は、ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになる7つの支援(確認)方法について紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、
- ADHDの子どもが算数の「筆算」をイヤがらずにできるようになる
さらに、筆算の問題をスラスラと解いたり、筆算のテストで良い点数をとって喜んだりする子どもの姿を見ることで、今までのあなたの悩みやストレスがパッとなくなります。
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【悩み解決】ADHDの子どもの「育て方の悩み」をまとめて解決したい方はこちら。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
算数の筆算がキライな子
筆算の宿題を何度もまちがえてパニックになる子
「筆算」と聞くだけでイヤがって勉強をしようとしない子
そして、そのような子どものお母さんから、
「子どもが算数の筆算がどうしてもできません。ちょっとしたミスを毎回くり返します。どうしたらいいですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。
今回の支援方法は、算数の筆算が苦手なADHDの子どもにはどうやって支援をしたらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介しています。
※算数の勉強の悩みをまとめて解決したい方はこちら。
知らないと今より苦労します!
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
目次
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算がキライな理由
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算がキライな理由がこちらです。
理由
イヤのことが多い
算数の「筆算」の問題は答えを出すまでにしなければいけないことがたくさんあります。筆算の式がすでに書いてあって、あとは子どもが「答えを書くだけ」ならいいですが、式から書いて答えを出さなければいけない問題だと、
- 問題を見ながら式を書く
- ものさしを使って筆算を書く
- 答えを考える
- 答えを書く
と、1問に対して子どもがしなければいけないことがたくさんあります。そして、まちがえたら消してやり直さなければいけないので、まちがえた数字だけをうまく消すことができればいいですが、ほかの数字も一緒に消してしまうと、全部、はじめからやり直しになってしまいます。
勉強が苦手なADHDの子どもにとっては算数の勉強をするだけでもイヤなのに、算数の筆算は答えを出すまでにいろいろなことをしなければいけなくて、
「イヤだ!」
「やりたくない!」
「筆算なんてキライ!」
という気持ちになって算数の筆算をイヤがるようになってしまいます。
これが、ADHDの子どもが算数の筆算がキライな理由です。つぎの項目では、そんな小学生のADHDの子どもが算数の「筆算」をイヤがらずにできるようになる方法について紹介します。
小学生のADHDの子どもが算数の筆算ができるようになる7つの支援
小学生のADHDの子どもが算数の筆算ができるようになる7つの支援(確認)方法がこちらです。
1つずつ説明します。
授業についていけているか確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、子どもがまわりの子と同じように授業についていけているのかどうか確認することがたいせつです。
ADHD の子どもはイヤなことや苦手なことを我慢して続けることが苦手です。そのため、子どもが算数の筆算が苦手な場合、算数の授業で筆算の勉強をするときの子どもは、
むずかしいからイヤ
どうせできない
わからない
と決めつけてしまって授業に参加することができなくなってしまいます。
「子どもがわかるように。」と先生が丁寧に教えてくれたとしても、子どものやる気がないことでせっかく算数の筆算がわかるようになるかもしれないきっかけを逃してしまうことになります。そして、ますます算数の授業がわからないことで、
「筆算はやっぱりむずかしい…。」
と子どもは勉強することをあきらめてしまいます。そうならないためにも、まずは子どもがみんなと同じように授業についていけているのか、授業に参加できているのかを確認しましょう。
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
≫ADHDの小学生が授業でみんなについていけるようになる習い事5選!
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計算方法を知っているか確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、子どもが計算方法を知っているかどうかを確認することがたいせつです。
ADHDの子どもが「筆算」の問題をするときにまず確認することが、
- たし算
- ひき算
- かけ算
などの計算方法を子どもが知っているかどうかをしっかりと確認しましょう。
子どもが計算方法を知らずに筆算の問題ができなかったり計算することに対してイヤがったりしているのであれば、まずは子どもが計算問題に苦手意識を持たないようにサポートしてあげることがたいせつです。
参考
算数の計算問題が苦手なADHDの子どもの場合は、まず、こちらの記事を読むことをおすすめします。こちらの記事では、計算問題が苦手なADHDの子どもへの支援方法を紹介しています。
さらに、かけ算の「九九」が苦手なADHDの子どもへの支援方法について知りたい方はこちらの記事をみてください。
マスをうまく使えているか確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、子どもが計算用のマスをうまく使えているかを確認することがたいせつです。
算数の「筆算」ではマスを使います。
数字を書くとこんな感じです。
↓
私が出会った算数の「筆算」が苦手なADHDの子どもは、筆算の計算をするときのマスが小さくて、
うまく書けずにイヤがる子
くり上がりやくり下がりを書きたすことで、どの数字が何かわからなくなる子
間違えた数字だけを消すことができずにイライラする子
などがいました。
「マス」が小さくて算数の筆算がキライになるADHDの子どももいます。そのような子どもには、別の紙に「大きなマス」を書いてあげて、
「これだとイライラせずに筆算の問題ができる。」
と子どもが思えるようにサポートしてあげましょう。そして、筆算を「マスの中に書く」ことに慣れてくれば、子どもが自分から筆算の問題を解こうとするようになります。
補足
別の紙(計算用紙など)だと、何度も紙を用意しなければいけなくなるので、ホワイトボードを利用することがおすすめです。ホワイトボードなら何度も使えて、子どもが解いた問題を消すことで、
「できた♪」
という達成感を味あわせることができます。
やり方を学校に確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、筆算のやり方を確認することがたいせつです。
算数の「筆算」には、
- くり上がり
- くり下がり
- 数字の消し方
など、式と答えとは別に書き足すことがあります。しかし、この書き方が、学校や担任の先生によって教え方がさまざまです。
「そうなの!?」
「くり上がり」や「くり下がり」の数字は、
子どもが忘れないようにするために書いた方がいいよ
というサポートとして書く数字なので、書き方がハッキリと決まっていません。(書かせない先生もいます。)
そのため、担任の先生の教え方とあなたの教え方がバラバラだったら、
「どっちで筆算をすればいいの…。」
と子どもが困ってしまいます。そうならないためにも、「筆算のやり方」を学校(担任の先生)に確認するようにしましょう。
先生のやり方、あなたのやり方、どっちが正しいのかを決めるのではなく、「『子どもに合ったやり方』はどのような方法なのか」という考えをもって確認するようにしましょう。
問題を1つずつ確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、問題を1つずつ確認することがたいせつです。
算数の筆算の宿題や勉強は「問題量」がたくさんあります。
そのため、がんばって問題を解いても、まちがいがあることを計算がすべて終わったあとに見つけてしまうと、ほかにも計算間違いがないかどうかをもう一度見直さなければいけません。
これがADHDの子どもがイヤがる作業です。そして、何個もまちがいが見つかると、
「イヤ!」
「やりたくない!」
「もう筆算なんてキライ!」
と子どもがあばれたりパニックになったりして落ち着かせることに苦労します。そうならないためにも、筆算の問題は子どもといっしょに1問ずつ問題を解いていくようにサポートしてあげましょう。そして、最後までがんばって「筆算」の問題ができたときにはしっかりとほめてあげましょう。
ADHDの子どもは褒められればドンドン頑張ることができます。ここがかわいいポイントです。
参考
- 忙しくて、宿題を見てあげられない…。
- 子どもが宿題をイヤがってやらない…。
- 宿題はちゃんとやってほしい…。
と悩むあなたには、こちらの記事を合わせて読むことをおすすめします。こちらの記事では、ADHDの子どもに宿題をさせる方法について紹介しています。
学習環境の確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、学習環境の確認をすることがたいせつです。
ADHDの子どもは興味のあることや好きなことには他の子以上に集中することができます。しかし、自分が苦手なことやキライなことにはすぐに集中が切れてしまいます。そのため、勉強に対して苦手意識を持っているADHDの子どもの場合は、学習方法を教えたりサポートしたりするだけではなく、学習環境についても考えて支援をしてあげなければいけません。
算数の学習内容の中でも「筆算」は計算問題の量が多かったり、1つの問題を解くのに時間がかかったりしてしまいます。そのため、勉強が苦手なADHDの子どもの場合はすぐに集中が切れてダラダラと学習したり、途中で「やりたくない!」と怒ったりしてしまいます。
そうならないためにも、ADHDの子どもが最後まで集中して、算数の筆算の問題に取り組めるような環境をつくってあげましょう。
参考
ADHDの子どもの勉強ができる環境をつくるためには、
学習環境の作り方
- 学習スイッチをおす
- 視覚支援をする
- 聴覚支援をする
- 時間の管理をする
- 【重要】集中できるようにする
この5つの方法を実践することで、ADHDの子どもが集中して勉強に取り組めるようになって、たくさんある算数の筆算の問題もダラダラしたりイヤがったりすることなくできるようになります。もっと詳しく5つの方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
-
ADHDの子どもに必要!「勉強ができる環境」をつくる5つの方法。
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算数が好きなのか確認
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、算数が好きなのか確認することがたいせつです。
今まで、子どもが算数の筆算ができるようになるために必要な確認方法について紹介してきましたが、最後に、子どもは算数の勉強が好きなのかについて確認してみましょう。
子どもが算数の「筆算」だけではなく、そもそも算数がキライならば今すぐにでも算数が好きになるようにサポートしてあげる必要があります。
なぜなら、子どもが算数を好きになれば、子どもは今よりも算数に興味を持ち、楽しく学ぼうとするので、気づけば、子どもが算数の筆算もできるようになる可能性があるからです。子どもが算数をちょっとでも今よりも好きになるようにサポートしてあげましょう。
参考
ADHDの子どもが算数の勉強をちょっとでも好きになるきっかけを作るためにもこちらの記事を見て損はないと思います。
-
算数がキライな小学生のADHDの子どもにやるべき11の学習支援|元小学校教師が解説!
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まとめ:7つの支援をすることで、ADHDの小学生の子どもが算数の筆算をできるようになる
ADHDの小学生の子どもが算数の筆算ができるようになるためには、まず、ADHDの子どもが算数の筆算がキライな理由について知ることがたいせつです。
理由がこちらです。
イヤのことが多い
そんなADHDの小学生の子どもが算数の筆算をイヤがらずにできるようになるための方法がこちらです。
この7つの支援方法を意識して実践することで、小学生のADHDの子どもが算数の「筆算」をイヤがらずにできるようになります。
さらに、筆算の問題をスラスラと解いたり、筆算のテストで良い点数をとって喜んだりする子どもの姿を見ることで、今まで困っていた悩みがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。
そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動に動けるように、サポートしましょう。いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
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