「ADHDの小学3年生,すぐに暴力をふるわないようにする7つの支援」の文字

ADHD

ADHDの小学3年生がすぐに暴力をふるわないようにする7つの支援|元小学校教諭が解説。

うちの子はADHDです。

ADHD傾向です。

グレーゾーンです。

小学校3年生です。

  • イヤなことがあるとすぐに手を出してしまう…。
  • 暴力をふるうことが増えてトラブルが多くてこまる…。
  • 学校から「ケンカになった。」という連絡がくるようになってイヤ…。

今回はこのような悩みを解決します。

 

子どもが小学3年生になってから友達に暴力をふるうことが増えて、

「なんとかしたい…。」

「どうしたらいいの…。」

悩んでいる女性

と悩んで困ることってありますよね。

 

そこで今回は、ADHDの小学3年生の子どもがすぐに暴力をふるわないようにする7つの支援方法について紹介します。

さっそく知りたい方はこちら。

「暴力をふるわないようにする7つの支援」

 

今回の記事を読むことで、

  • 小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなる

さらに、イヤなことや納得できないことがあっても友達に暴力をふるわずに他の方法をつかって解決しようとしたり、イライラせずに落ちついて過ごせたりするようになった子どもの姿を見ることで、いつも悩んでいたあなたの気持ちもスーッと軽くなります。

 

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【悩み解決】ADHDの小学3年生の子どもの「育て方の悩み」をまとめて解決したい方はこちら。

【9歳児の親専用】ADHDの小学3年生の育て方にはもう悩まない!知らないと後悔する11の対応。

 

本記事の執筆者情報

私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。

※小学3年生の担任経験あり。

  • 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
  • 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
  • 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)

 

小学3年生になってから暴力をふるうようになった子

友達とすぐにケンカになる子

すぐに暴力をふるうことで友達から避けられるようになった子

そして、そのような子どものお母さんから、

「子どもが小学3年生になってから友達に暴力をふるうようになって困っています。どうしたらいいですか?」

白旗を上げて困っている女性

と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきました。今回の支援方法は、すぐに暴力をふるうADHDの小学3年生の子どもにはどうやって支援したらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスをして、すぐにつかえて効果のあった方法を紹介します。

 

知らないと今より苦労します!

大丈夫ですか?

子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。

≫【成長速度が違う!】ADHDの小学生が授業でみんなについていけるようになる習い事5選!

小学3年生のADHDの子どもが相手に暴力をふるってしまう理由

「小学3年生のADHDの子ども,相手に暴力をふるってしまう理由」の文字

小学3年生のADHDの子どもが相手に暴力をふるってしまう理由がこちらです。

理由

うまく伝えられずに暴力で解決しようとする

 

小学3年生になると低学年のときとはちがい、子どもたちは成長とともに会話力やコミュニケーション能力が身についてきます。そのため、子どもたちの会話も、自分の考えが相手に伝わるように話したり表現したりできるようになります。しかし、ADHDの子どもは自分の気持ちをうまく言葉にして表現することが苦手なので、友達と話をしていてもうまく伝えられないことがよくあります。また、注意されたときにも自分の考えを上手に伝えられないことがあるので、

「ぼくの気持ちをわかってくれない!」

イライラして怒っている男の子

と思うことが多くなって子どもは学校生活の中でストレスを溜めるようになります。

 

イヤな気持ち

我慢する気持ち

納得しない気持ち

などをわかってもらえないイライラをきっかけに、子どもはカッとなって友達に暴力をふるってしまうことがよくあります。

 

暴力で解決したADHDの子どもは、

「ぼくのイヤな気持ちを伝えられた。」

「もう何も言ってこなくなった。よかった。」

と思うようになります。しかし、暴力をふるわれた友達は、

「○○ちゃんはこわい。」

「○○ちゃんはすぐに怒るからキライ。」

「○○ちゃんはすぐに暴力をふるうからイヤだ。」

と思うようになるのでADHDの子どもを避けて離れるようになってしまいます。

 

このように、小学3年生のADHDの子どもは、まわりとうまくコミュニケーションを取れなかったり自分の気持ちをうまく表現できなかったりしたときに、相手に暴力をふるってその場を解決しようとしてしまうことがよくあります。

 

これが、小学3年生のADHDの子どもが相手に暴力をふるってしまう理由です。つぎの項目では、そんな小学3年生のADHDの子どもに暴力をやめさせる支援方法について紹介します。

 

小学3年生のADHDの子どもに暴力をやめさせる7つの支援

「小学3年生のADHDの子ども,暴力をやめさせる7つの支援」の文字

小学3年生のADHDの子どもに暴力をやめさせる7つの支援方法がこちらです。

1つずつ説明します。

 

衝動的に手が出ることを理解する

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、ADHDの子どもは衝動的に手が出ることを理解することがたいせつです。

 

ADHDの子どもの特徴として「衝動性」があります。

※ADHDの特徴について詳しく知りたい方はこちら→NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

 

ADHDの子どもは自分の気持ちをおさえられなくなると、感情をコントロールできなくなって衝動的にカッとなって友達に暴力をふるってしまうことがあります。そのため、子どもに暴力をやめさせるためには、ADHDの子どもの特徴でもある「わざとではなくても衝動的に手を出してしまう」ことをしっかりと理解してあげるようにしましょう。

 

子どもが「わざとではなくても相手に手を出してしまうことがある」と思うことができれば、あなたの気持ちにもちょっとだけ余裕ができるようになって、子どもの行動に対して敏感にならなくなります。

 

大丈夫ですか?

子どもがストレスを溜めている原因は授業についていけないからではないですか?学校生活のほとんどが授業時間です。授業の学習内容がわからないと子どもはストレスを溜めてしまいます。子どもが授業についていけていないかもとちょっとでも思ったならばこちらの記事を今すぐ見たほうがいいかと思います。

 

気持ちによりそう

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、子どもの「気持ちによりそう」ことを優先にした対応をすることがたいせつです。

 

小学3年生になると子どもたちは成長とともに自分の気持ちや考えを上手に言葉で表現できるようになります。しかし、ADHDの子どもの場合は、自分の気持ちをうまく伝えることができずに、

「ぼくの気持ちをわかってくれない…。」

どんより沈んだ表情の男の子

「どうしてわかってくれないの!」

イライラして怒っている男の子

という気持ちになることが学校生活でふえるようになります。また、家でも、

「ママはぼくの気持ちをわかってくれない。」

しくしく涙を流す男の子

と子どもが思うようになると、子どもは「誰からも気持ちをわかってもらえない」と考えるようになります。そして、気持ちが不安定になります。気持ちが不安定になったADHDの子どもは、さらにカッとなりやすくなって暴力的な行動をとることが増えます。そのため、子どもが友達に暴力をふるってトラブルになったときは、「暴力はダメ」ということを伝えながらも、

子どもが、

何がイヤだったのか

どんな気持ちだったのか

という子どもの気持ちを受けとめてあげるようにしましょう。子どもが「誰からも自分の気持ちをわかってもらえない」と考えないように子どもの気持ちに寄り添ってあげることがたいせつです。

 

学校が楽しいと思えるようにする

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、子どもが学校を楽しいと思えるようにすることがたいせつです。

 

学校を楽しいと思って子どもが学校へ行けるようになれば、それだけで子どもの気持ちは安定します。子どもの気持ちが安定していれば友達とのトラブルも起きることはあまりありません。しかし、子どもが「学校を楽しくない」と思って気持ちが不安定になると、子どもはちょっとしたことでイライラしたりカッとなったりしやすくなるので友達とトラブルになります。そして、ケンカになって相手に暴力をふるってしまいます。そうならないためにも、子どもが学校生活を楽しく過ごすことができるように今すぐ対策しましょう。

 

参考

子どもが学校生活を楽しく過ごせるようになるためには、子どもが授業についていけるようにすることです。学校生活のほとんどが授業です。そのため、授業についていけなくなると子どもは「学校が楽しくない」と思うようになります。今、子どもが授業についていけていないかもとちょっとでも思ったのであれば、今すぐこちらの記事を見て後悔しないように対策することをおすすめします。

 

友達関係を良くする

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、子どもの友達関係を良くすることがたいせつです。

 

友達と上手にコミュニケーションが取れるようになって友達関係が良くなれば、子どもはちょっとしたことでイライラしたり何か不満があったときにも相手に暴力を振るったりしなくなります。そして、友達関係が良くなることでADHDの子どもが何かイヤなことや何か不満をもってイライラしたときに、友達からそっとサポートしてもらえるようになるので、トラブルに発展せずに子どもが暴力をふるうことがなくなります。

 

また、友達からのサポートだけではなく、ADHDの子ども自身が友達に対してすぐにカッとなることもなくなります。そのため、子どもの友達関係が良くなるように対策をすることも忘れないようにしましょう。

 

参考

小学3年生のADHDの子どもが友達と仲良くなれるようになる方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。

 

担任にくわしく聞いてから対応する

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、子どもが友達に暴力をふるってトラブルになったときの様子について担任にくわしく聞いてから対応することがたいせつです。

 

小学3年生のADHDの子どもが友達に暴力をふるう場面のほとんどが学校生活の中です。そのため、子どもが暴力をふるったことをあなたが知るのは、

「今日は○○ちゃんが友達に暴力をふるいました。」

「今日の休み時間に友達とケンカになりました。」

「最近はすぐにカッとなって手を出してしまいます。」

などの連絡を学校や担任から受けたときです。そのようなときに、

どうして友達に暴力をふるったのか

どうしてケンカになったのか

などの子どもの気持ちをしっかりと理解できないまま、

「暴力はダメでしょ!」

と子どもを怒ることがよくあるはずです。

「たしかに。『ダメ』って怒るだけになってしまうことがよくあるわ。」

ゾッとして汗をかくママ

 

これでは、小学3年生のADHDの子どもは学校で怒られて、ママには気持ちをわかってもらえずに怒られて、

「だれもわかってくれない…。」

「どうしてわかってくれないの!」

と思うようになって子どもはさらにストレスを溜めるようになります。そうならないためにも、子どもが、

  • どうして暴力をふるったのか
  • どんなことをしていてケンカになったのか
  • どんなときに気持ちが不安定になるのか

などをしっかりと担任の先生に聞いて、子どもが暴力をふるった状況と子どもの気持ちについて理解するようにしましょう。そして、

「○○があってイライラして友達に手を出したんだね。」

「○○がイヤで休み時間にケンカになったんだね。」

などと、具体的に子どもがイヤだった気持ちを理解してあげてから、「友達に手を出すことはダメ」と伝えるようにしましょう。

 

あやまることの大切さをおしえる

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、わざとではなくても暴力をふるって友達を傷つけたなら「あやまらなければいけない」ことを教えることがたいせつです。

 

小学3年生になると友達関係も低学年とはちがってグループで行動したり、友達からどのように見られるかなどを考えて行動したりする子どもがふえるようになります。そのため、すぐに暴力をふるってしまうADHDの子どもの場合は、

「○○ちゃんはすぐに暴力をふるうからイヤ。」

「すぐに○○ちゃんは怒るからイヤ。」

と友達から思われるようになって、友達から避けられたりグループに入れてもらえなかったりすることがあります。そして、ADHDの子どもは1人で行動することが増えたり、「友達が遊んでくれない」というストレスから友達に手を出してトラブルになったりすることがあります。

 

そのようなことがないようにするためにも、小学3年生のADHDの子どもがわざとではなくても友達に暴力をふるったときには、友達にあやまれるようにしましょう。

 

小学校での友達どうしのトラブルは基本的に担任が解決します。しかし、それでもADHDの子どもが暴力をくり返したり、あやまることができなかったりする場合は、あなたも子どもに「あやまる」ことのたいせつさを教えてあげましょう。

「どうやっておしえるの?」

考えるママ

 

小学3年生のADHDの子どもに「あやまることの大切さ」を教えるためには、子どもに「言葉」として伝えるだけではなく、「行動」として教えることもたいせつです。そのためには、学校から連絡がきたときに「相手の親にあやまりたい。」ということを担任に伝えて、あなたがあやまっている様子を子どもに見せてあげましょう。

 

あやまることを「行動」として子どもに見せてあげることで、小学3年生のADHDの子どもは、

自分が暴力をふるってしまったこと

わざとではなくてもやってしまったこと

友達を傷つけたらあやまらなければいけないこと

をよりハッキリと理解できるようになって子どもが素直にあやまれるようになります。

 

イヤな気持ちを表現できるようにする

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、子どもが自分のイヤな気持ちを暴力ではない形で表現できるようにすることがたいせつです。

 

小学3年生のADHDの子どもは、1度でも友達に暴力をふるって、

  • 自分のイヤな気持ちを表現できた
  • イライラした気持ちがすっきりした

という感情になると、どうしてもイライラした気持ちを言葉で表現せずに暴力という「相手を傷つける行動」で自分の気持ちを表現しようとしてしまいます。そのため、小学3年生のADHDの子どもに暴力をやめさせるためには、自分の気持ちを暴力以外の方法で表現できるように教えましょう。

 

たとえば、

イヤな気持ちを言葉で表現する

イライラしたらその場から離れる

友達に怒りをぶつける前に先生へ言いに行く

などの友達に暴力をふるって解決すること以外の方法を子どもに教えてあげましょう。そして、子どもが「暴力以外の方法」で自分の気持ちを相手に伝えられたときには、しっかりとめてあげるようにしましょう。

 

ほめることで子どもは、自分のイライラした気持ちの表現方法がわかるだけではなく、ママにほめられて嬉しい気持ちにもなれるので、ますます暴力ではない方法で相手に自分の気持ちを伝えられるようになります。

 

補足

「友達に怒りをぶつける前に先生へ言いに行く」という方法を、小学3年生のADHDの子どもに教えて約束する場合は、

「子どもに暴力以外の方法でトラブルを解決するために、『イヤなことがあったら先生へ言いに行く』ことを約束しました。」

話す女性

と担任の先生に伝えるようにしましょう。そして、子どもが約束を守れたときには、しっかりとほめてもらうように頼んでおくことをおすすめします。

kokou
「私が小学3年生の担任をしたときも、『イライラしたら先生に言いに来てね。』と約束することで、友達への暴力がグッと減ったADHDの子どもがいました。」

 

それでもダメなら

上記の方法を実践しても、小学3年生のADHDの子どもがカッとなって相手に手を出してしまう場合は、子どもへの「声かけ」や「言い方」を工夫することで子どもがすぐに暴力をふるうことを改善できるきっかけをつくれます。そのためにも、

7つの対策

  1. 授業中のストレスを減らす
  2. 言葉で表現できるようにする
  3. イライラの原因をハッキリさせる
  4. 感情的におこらない
  5. 必ずあやまらせる
  6. 得意なことで相手より上の立場にする
  7. 学校生活を充実させる

ことを意識することで、ADHDの子どもがすぐにカッとなって手を出すことを防ぐことができるので、友達に暴力をふるわなくなります。もっと詳しく7つの対策について知りたい方はこちらの記事を見てください。

 

普通学級に在籍している小学3年生のADHDの子どもで、友達に暴力をふるってすぐにトラブルになってしまう場合は、支援学級への入級を考えるきっかけかもしれません。しかし、すぐに子どもを支援学級へ入級させるのではなく、1度こちらの記事を読むことをおすすめします。

 

まとめ:7つの支援方法を実践することで、小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなる

「まとめ」の文字

小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなるためには、小学3年生のADHDの子どもが相手に暴力をふるってしまう理由について知ることがたいせつです。

 

理由がこちらです。

うまく伝えられずに暴力で解決しようとする

 

そんな小学3年生のADHDの子どもに暴力をやめさせる7つの支援方法がこちらです。

この7つの方法を意識して実践することで、小学3年生のADHDの子どもが暴力をふるわなくなります。

 

さらに、イヤなことや納得できないことがあっても友達に暴力をふるわずに他の方法をつかって解決しようとしたり、イライラせずに落ちついて過ごせたりするようになった子どもの姿を見ることで、今まで困っていた悩みがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。

 

そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動へ動けるようにサポートしましょう。いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。

 

子どもに合っていますか?

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kokou

kokou

子どもが好きです。子育て、ADHD、発達障害についての専門家。 心理大学卒の元小学校教師、元障害児通所支援事業所勤務、そして、メンタルケア心理士。子ども「に」教えるのは得意にしてきたが、現在、子ども「を」育てる難しさをパパとして勉強&奮闘中。

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