- 放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもへの対応がむずかしい…。
- 利用時間がちょっとしかない子どもを満足させる方法が知りたい…。
- 短時間利用の子どもを満足させて職場での評価を上げたり保護者から信頼されたりするような存在になりたい…。
今回はこのような悩みや疑問を解決します。
さっそく結論
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させられることができれば、子ども対応や仕事のストレスを減らして楽しく働きながら、職場で必要な存在になれます。
「利用時間が短い子どもに気をつけるべきこと」についてさっそく知りたい方はこちら。
私は放課後等デイサービス(児童発達支援も同時運営)で2年以上働いていました。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元放課後等デイサービス・児童発達支援勤務(未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のために発達障害の診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
私が放課後等デイサービスで働き始めたときは、短時間利用の子どもに対しても他の子と同じように対応していました。
ある日、短時間利用の子どもを対応したときに、私はいつものように子どもに宿題をさせようとしました。しかし、子どもが宿題をイヤがって、なかなか宿題に取りかからせることができませんでした。そのため、子どもが宿題をする時間がいつも以上に遅くなってしまいました。
子どもは宿題をイヤがりながらも、なんとか宿題を終わらせて、おやつを食べ始めました。そして、おやつを食べ終わったあとは、
「遊ぼうっと♪」
と、子どもは気に入っているおもちゃで遊びはじめました。しかし、宿題を終わらせることに時間がかかったことで、数分後には、
スタッフA
「○○ちゃん、帰る時間だから用意してね。」
とスタッフから声をかけられて、
「ぜんぜん遊んでいない!!」
「なんで?!まだ帰らない!」
「イヤだ!」
と子どもは怒りだして、手に持っていたおもちゃを壁に投げつけて、まわりで遊んでいた子どもたちにおもちゃが当たりそうになってドキッとする状況になりました。
そして、私は、
と思いました。
ほかにも、短時間利用の子どもが、放課後等デイサービスに来たときから不機嫌で、私やほかのスタッフが声かけをしても無視をしたり、友達に対して急に大きな声を出して怒ったりするときがありました。
学校で何かイヤなことがあったのか子どもの気持ちが不安定になっていて、宿題や療育などをすることもできず、子どもの気持ちをクールダウンさせることにほとんどの利用時間を使うことになりました。
そして、子どもに、
- 宿題の学習サポート
- 療育や活動プログラム
- 友達との遊び
などを提供することなく、おやつだけを食べさせて自宅へ送迎することになりました。そのため、連絡帳に書ける内容がなく、送迎でも保護者に伝える内容がなくて、
と思ったことを今でも覚えています。
※子ども対応がむずかしいことで「放デイを辞めよう」と考える人もいます。
私は、失敗をくり返しながらも、利用時間が短い子どもの場合は、どうすれば子どもが楽しめて、そして、満足することができるのかを考えることで、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもへの対応には「気をつけることが5つある」ことに気づきました。そして、「気をつけること」を意識して子どもに接することで、利用時間が短い子どもを満足させられるようになりました。
そこで今回は、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもに気をつけるべきことを「5つ」紹介します。
さっそく知りたい方はこちら。
今回の記事を読むことで、
- 放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させられる
さらに、子ども対応や仕事に対してのストレスを減らすことができて、楽しく放課後等デイサービスで働けるようになります。そして、同僚や上司から頼られたり保護者から信頼されたりして、職場で必要な存在になることができます。
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目次
放課後等デイサービスを利用する子どもの利用時間が短くても、子どもを満足させられるスタッフは評価される
放課後等デイサービスは、発達に障害をもっていたり同年代よりも発達に遅れがあったりする子どもが利用しています。
もっと詳しく放課後等デイサービスについて知りたい方はこちら→厚生労働省「放課後等デイサービスガイドライン」
そして、放課後等デイサービスを利用する子どもの利用時間は子どもによってバラバラです。
6時間授業がふえてくる小学3年生以上になると、放課後等デイサービスを利用する時間がちょっとずつ短くなります。とくに高学年の場合は「クラブ活動」や「委員会活動」などがあると、さらに下校時間が遅くなるので、放課後等デイサービスに来ても「1時間」または「40分間」ぐらいで帰らなければいけなくなる子どももいます。
そのため、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもの場合は、放デイを利用しても、
おやつを食べる
宿題をする
時間しかなくて、上手に子ども対応をしなければ、
「今日は何もしてない!」
「ぜんぜん遊べなかった!」
など、子どもが楽しい気持ちになることなく自宅へ帰ることになってしまいます。そして、このような状況がくり返されると、子どもは「楽しくない」という気持ちを強くなって放課後等デイサービスへ行くことをイヤがるきっかけになります。
そのため、子どもの利用時間が短くても、子どもが楽しめるように工夫したり、スムーズに宿題の学習支援をしたりして、遊び時間や療育の時間をできるだけたくさん作ってあげられるスタッフは、保護者から信頼されるだけではなく、職場で必要となる存在として評価されるようになります。
これが、放課後等デイサービスを利用する子どもの利用時間が短くても、子どもを満足させられるスタッフは評価される理由です。つぎの項目では、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるために気をつけることについて紹介します。
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるために気をつけること「5選」
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるために気をつけること「5選」がこちらです。
学習をスムーズに終わらせる
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるためには、子どもの学習をスムーズに終わらせることです。
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもに意識して対応しなければいけないことが、放デイへ来てからの学習(宿題)をスムーズに終わらせられるように子どもをコントロールすることです。なぜなら、ほとんどの子どもが学校終わりにそのまま放課後等デイサービスを利用するので、まだ宿題をやっていない状態で子どもは放課後等デイサービスへ来ます。
放課後等デイサービスによっては、
「○○ちゃんは勉強しなくてずるい!」
「○○ちゃんは勉強してないから私もしない!」
などとトラブルに発展しないように、子どもに宿題がないときは、ちょっとでも勉強をさせる放課後等デイサービスもあります。
上記のような放課後等デイサービスでは、子どもは放デイに来たら宿題(勉強)を終わらせてから、療育や活動プログラムに参加したり、おもちゃで遊んだりすることになります。そのため、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもの場合は、スムーズに宿題を終わらせられるかどうかで「残りの利用時間」が大きく変わります。
さらに、6時間授業などで放課後等デイサービスへ来るのが遅くなる子どもの場合は、放デイに来たときには多くの子どもが利用していたり送迎で忙しくスタッフが出入りしたりしている状態なので、子どもにじっくりと学習支援をすることもむずかしくなります。
そのため、スムーズに子どもに学習へのやる気スイッチを押して、子どもがすぐに勉強に取りかかれて、そして、終わらせられるようにサポートしてあげることを意識することがたいせつです。
参考
放課後等デイサービスを利用する子どもへの学習支援の方法について困っている方はこちらの記事を見てください。
療育や活動の時間を考える
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるためには、療育や活動の時間を考えることです。
放課後等デイサービスでは、子どもたちへの療育や活動プログラムが毎日のように行われます。そして、個別の療育(活動)や集団療育(活動)など、さまざまな内容が子どもたちのために提供されます。しかし、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもの場合は、利用時間が短いことで「療育」や「活動プログラム」に参加することがむずかしくなってしまうことがあります。
それでも、子どものことを考えると、せっかく放課後等デイサービスを利用しているので、できるだけ療育や活動プログラムには参加できるように「時間」や「実施内容」を考えて子どもに提供できるように工夫しましょう。
参考
子どもが楽しみにしていることを必ずやる
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるためには、子どもが楽しみにしていることを必ずやることです。
利用時間が短い子どもの場合は、ちょっとの利用時間だとしても「必ず楽しめる」ように工夫しましょう。そのためにも、子どもが放課後等デイサービスに来て、
楽しみにしていること
好きなこと
などは、子ども対応や時間管理を工夫して、ちょっとの時間だけでもやらせてあげましょう。
利用時間が短いせいで、勉強だけ、宿題だけ、活動(療育)だけになると、子どもは「楽しい気持ち」になれずに、次回からイヤがって放課後等デイサービスに来なくなってしまう可能性があるので注意が必要です。
こんな方法もあります
おやつを提供する時間を楽しい時間にすることもおすすめです。利用時間が短い子どもの場合でも「おやつ」は提供します。
※放課後等デイサービスによって内容は異なります。
そのため、おやつを食べながら、
- 友達となかよく話をする
- スタッフと話をする
- ちょっとしたミニゲームをする
など、おやつを食べる時間が「楽しい時間」になるように工夫するだけでも、利用時間が短い子どもに、
「楽しかった♪」
と思える時間をちょっとでも長く提供できるようになります。
次回が楽しみになる約束をする
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるためには、子どもが次回の放課後等デイサービスを利用することが「楽しみになる約束」をすることです。
利用時間が短い子どもの場合は、
- 勉強しただけ…。
- ちょっとしか遊べなかった…。
- 楽しいことができなかった…。
- 友達と遊べなかった…。
- 楽しくなかった…。
などと思いやすいので、次回から放課後等デイサービスへ来ることをイヤがるようになってしまう可能性があります。
子どもがイヤがらずに次回の放デイもスムーズに来てくれるようにするためにも、利用時間が短い子どもに対しては、子どもが次回利用したときに、
- やりたいこと
- 楽しみにしていること
- いつもはしない特別な内容
などができることを、子どもと約束をするようにして、
「今度、放課後等デイサービスへ来るのが楽しみ♪」
と子どもが思えるように工夫しましょう。
参考
放課後等デイサービスへ行くことをイヤがる子どもへの対応方法について知りたい方はこちらの記事を見てください。
保護者にしっかりと伝える
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるためには、子どもの様子を保護者にしっかりと伝えることです。
放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもの場合は、子ども対応だけではなく保護者への配慮も必要です。
保護者への配慮がしっかりとできて、
- 通わせて良かった
- 利用して良かった
- ちょっとの時間でも利用する価値がある
と保護者に思ってもらえれば、
「デイに行きたくない!」
「行ってもすぐに帰るし意味がない!」
などと、子どもが利用時間が短いことで放課後等デイサービスへ行こうとしないときでも、放課後等デイサービスへ行くように自宅で子どもに伝えてくれるようになります。そして、子どもはスムーズに放課後等デイサービスに来てくれるようになって、気持ちも不安定になることなく、短い時間でも放課後等デイサービスで過ごすことに満足してくれるようになります。
さらに、保護者からの信頼を得ることができれば、利用時間が短いことで療育や活動に参加させられなかったときでも納得してくれやすくなります。
参考
保護者対応が上手くできずに悩んでいる方はこちらの記事を見てください。
まとめ:気をつけるべきこと「5選」を実践すれば、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させられる
今回は、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもに気をつけるべきこと「5選」について紹介しました。
放課後等デイサービスを利用する子どもの利用時間が短くても、子どもを満足させられるスタッフは評価されます。
そして、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させるために気をつけること「5選」がこちらです。
この5つの気をつけることを意識することで、放課後等デイサービスの利用時間が短い子どもを満足させられるようになります。
さらに、子ども対応や仕事に対してのストレスを減らすことができて、楽しく放課後等デイサービスで働けるようになります。そして、同僚や上司から頼られたり保護者から信頼されたりして、職場で必要な存在になることができます。
今回の記事が少しでも参考になればうれしいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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