うちの子はADHDです。
ADHD傾向です。
グレーゾーンです。
- 掃除ができない…。
- 「きれいにしなさい!」と何度、言ってもできない…。
- どうやって掃除ができるように教えたらいいのかわからない…。
今回はこのような悩みや疑問を解決します。
子どもが掃除をしなかったり、掃除をしたとしても、
- ほんとうに掃除した?
- どこを掃除したの?
と思ったりして、イライラしたり困ったりすることってありますよね。
そこで今回は、ADHDの子どもが掃除をできるようになる3つの方法について紹介します。
さっそくに知りたい方はこちら。
→「掃除をさせる3つの方法」
今回の記事を読むことで、
- ADHDの子どもが掃除をするようになる
さらに、子どもが自分から掃除をしたり、「掃除してね。」と声かけをするとスムーズに掃除をしたりするようになることで、今までのあなたの悩みやストレスがパッとなくなります。
なぜなら私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 元障害児通所支援事業所勤務(放課後等デイサービスで、未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のためにADHDの診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
この経験を通して、たくさんの子どもを見てきました。
掃除がイヤがってやらない子
掃除が苦手な子
掃除をしても、すぐにちがうことをする子
そして、そのような子どものお母さんから、
「子どもが掃除をしません。子どもに掃除を上手にさせる方法はないですか?」
と相談を受けて、その子の個性や特徴を考えながらアドバイスをしてきたからです。
今回の支援方法は、掃除ができないADHDの子どもには、どうやって支援したらいいのか考えて、なやむお母さんにアドバイスして、すぐにつかえて効果のあった方法を提案しています。
知らないと今より苦労します!
大丈夫ですか?
子どもは授業でみんなについていけていますか?ちょっとでも心配なら後悔する前にこちらの記事を見たほうがいいかと思います。
目次
ADHDの子どもが掃除をしない理由
ADHDの子どもが掃除をしない理由はコレです。
理由
「きれいにする」がわからない
ADHDの子どもは掃除が苦手です。そして、「きれいにする」というあいまいな表現がわからないので、掃除をしていてもすぐに集中力が無くなり、ほかに興味のあるものを見つけると、
「掃除おわった。」
と考えて、掃除をやめて興味のあることを始めてしまいます。
ADHDの子どもは、
- ハッキリとしない言葉
- あいまいな言葉
は伝わりません。
「きれいに掃除をする」という言葉も、誰にとっての「きれい」なのかが、あいまいなので最後まで掃除をやりきることができなくなってしまいます。
たとえば、
「○○ちゃん、きれいに部屋を掃除しておいで。」
「はーい。」
「部屋の掃除。机からしようかな。」
(掃除がんばり中)
「よし。次は本棚しようかな。」
(掃除がんばり中)
「あ!この本ってどんなこと書いてあったかな~。」
(ちょっと、不注意が出ています。)
「よし。あとは掃除機したら終わろうっと。」
(掃除がんばり中)
「ママ、終わったよ♪」
「・・・」
この伝え方では、
- 机の上が少し整理されている
- 本は本棚に並べられず、上に重ねてあるだけ
- 掃除機はもとの場所に片づけていない
という状態になってしまうので、ママの思う「きれい」になることはありません。
しかし、ADHDの子どもからすると、机も、本棚も掃除をして、掃除機までかけたので「部屋はきれいになった」と思っています。
注意
このようなときに、
「ぜんぜんきれいになってない!」
と子どもを注意してしまうと、
- 「きれいにしたのに!」
- 「何でおこるの!」
- 「もう掃除なんてイヤだ!」
と子どもは「掃除をしたのに怒られた」と思って怒ったりあばれたりするので注意しましょう。
これが、ADHDの子どもが掃除をしない理由です。
つぎの項目では、そんなADHDの子どもが掃除をできるようになる方法を紹介します。
ADHDの子どもに掃除をさせる方法
ADHDの子どもが掃除をできるようになるための方法がコレです。
3つの方法
- かんぺきな掃除を求めない
- 掃除の習慣を身につけさせる
- 確認シートをつくる
1つずつ説明します。
かんぺきな掃除を求めない
ADHDの子どもに掃除をさせるときは1人で掃除をさせないようにしましょう。
「できるまで、ずっと一緒に掃除しないとダメなの?」
子どもが1人でも掃除をできるようになるまでは、できるだけ一緒に掃除をしましょう。
しかし、
- 忙しくて時間が取れない
- 子どもに1人で掃除ができるようになってほしい
と考えるママがほとんどです。
そのため、はやく子どもが1人でも掃除をできるようになるためにも、まずは、子どもに「かんぺきな掃除」を求めないようにしましょう。
そして、掃除が少しでもできたら「ほめる」ようにしましょう。ADHDの子どもにとって、ママが思う「きれいな掃除」をすることはむずかしいです。
ママは子どもに「かんぺきな掃除」を求めるのではなく、子どもががんばって掃除をしたことを評価してほめてあげましょう。
ほめるには、子どもと一緒に掃除をして、
- 「キレイにできたね。」
- 「掃除してくれてありがとう。」
- 「とっても助かった。」
と、掃除をした子どもをすぐにほめてあげなければいけません。
すこしでも子どもが掃除をすることができたらほめてあげましょう。
そうすることで、ADHDの子どもは素直なのでもっとがんばって掃除をするようになります。
さらに、「もう少しきれいにして欲しいところ」があれば、子どもをほめたあとに、そっときれいにして欲しいところを伝えましょう。
そして、一緒に掃除をしましょう。このくり返しで、子どもは掃除に対して苦手意識をもつことなく掃除にとりくめるようになります。
掃除の習慣を身につけさせる
ADHDの子どもに掃除をさせるときは、掃除の習慣を身につけさせることがたいせつです。
掃除をすることが習慣になることで、
- 「掃除しなさい。」
- 「キレイにしなさい。」
- 「はやく片づけなさい。」
と言わなくてよくなります。
また、掃除を子どもができるようになれば、
- 「掃除してくれてありがとう。」
- 「とってもキレイになってうれしい。」
などと、子どもをほめることができるようになるので、子どもは毎日ほめられることを喜び、そして、意欲的に掃除をするようになります。
そのためにも、子どもに掃除を毎日させるようにしてたくさんほめてあげるようにしましょう。
注意
ADHDの子どもに毎日掃除をさせるときは、
子どもが慣れるまで、
- かんたん
- すぐにおわる
- 1つだけ
を意識しましょう。
たとえば、
- 机の上をキレイにする
- 玄関のクツをそろえる
- 遊んだおもちゃを片づける
- 本棚をきれいにする
など、できるだけ簡単にできて、そして、すぐに終わるような掃除を「1つ」だけ毎日してもらうようにしましょう。
そして、
「毎日、△△を掃除してくれてありがとう。」
と子どもに伝えるようにしましょう。
子どもは掃除をしてほめられる経験をくりかえすことで、掃除に対してイヤな気持ちになることなく掃除ができるようになります。
まずは、かんたんなことから始めて毎日、掃除をする習慣を子どもに身につけさせるようにしましょう。
確認シートをつくる
ADHDの子どもが「きれいに掃除をする」ことができるようにためには、子どもと一緒に「確認シート」を作りましょう。
ADHDの子どもは「きれい」がわかりません。しかし、「もとに戻す」はわかります。
この、「もとに戻す」を一緒に教えてあげることで、ママが思う「きれいに掃除」を子どもができるようになります。
「なるほど。『もとに戻す』も『片づけてきれいにする』と同じ意味になるわね。」
「その、確認シートはどうやって作るの?」
たとえば
掃除をしたあとスマホで写真を撮る
子どもと一緒に掃除をしたあと、スマホなどで写真を残しましょう。
そして、その写真を「確認シート」にすることで、子どもがパッと見てわかり、そして、ママと一緒に掃除をしたことも思い出せるので、同じように掃除をすることができるようになります。
注意
一緒に掃除をしたあとの写真は子どもにとらせましょう。
自分で写真のアングルを考えて写真をとることで、掃除のしかたがしっかりと記憶にのこります。
そして、上手に掃除ができるようになります。子どもの頭の中では、写真を見て、「もとに戻す」という感覚です。
ほかにも、「チェックリスト」も子どもにとって「確認シート」になります。
子どもと一緒に「掃除ですることリスト」を作って、掃除ができたら項目を消していくようにすれば、子どもがひとつずつ確認しながら掃除ができるようになります。
注意
チェックリストを作るときは、ママが作った物を子どもにわたすのではなく、子どもと一緒に作っていきましょう。
たとえば、
- 「えんぴつをえんぴつ立てに戻そう。」
- 「ブロックはおもちゃ箱になおそう。」
など、ママが作ったチェックリストでは、
「きれいに掃除してね。」
と口で言うのと同じです。
そうならないためにも、子どもと掃除をしながら、
「ここはこうやって掃除するんだ。」
と、子どもがハッキリと理解できるように教えなければ、子どもに具体的な掃除方法が伝わらないので注意しましょう。
子どもと一緒に確認シートを見ながら、掃除をして、きれいに掃除ができたらしっかりと子どもをほめてあげましょう。
このくり返しで、子どもは、自分が考えて作った確認シートを見ながら、1人でも掃除ができるようになります。
そして、1人で掃除ができたときには、子どもをいっぱいほめて、子どもに「1人でも掃除ができること」を教えてあげましょう。
このようにすることで、子どもが1人でも掃除ができるようになります。
まとめ:3つの方法を実践することで、ADHDの子どもが掃除をするようになる
ADHDの子どもが掃除をできるようになるためには、
ADHDの子どもが掃除をしない理由を知ることがたいせつです。
それは、
「きれいにする」がわからない
という理由があるからです。
そして、ADHDの子どもが掃除をするようになるためには、
方法
- かんぺきな掃除を求めない
- 掃除の習慣を身につけさせる
- 確認シートをつくる
という3つの方法を意識して、実践することがたいせつです。
そうすることで、ADHDの子どもが掃除をするようになります。
さらに、自分から掃除をしたり、「掃除してね。」と声かけをすると最後までキレイに掃除をしたりする子どもの姿を見ることで、今までのママの悩みがパッとなくなり、日々のストレスがスーッと軽くなります。
そのためにも、できるだけ、そっと、気づかれないように、子どもが気持ちよく次の行動に動けるように、サポートしましょう。
いつもなやんで、いつも頑張っているあなたの少しでも役に立つ情報になったのなら嬉しいです。ありがとうございました。
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