- 放課後等デイサービスで実施する外出プログラムがいつもうまくいかない…。
- もっとスムーズに外出プログラムができるようになりたい…。
- 外出プログラムを実施するときに注意すべきポイントって何かな…。
- 放課後等デイサービスで働きたいけれど、外出とかってするのかな?
- 子どもたちと外出するって大変そう…。うまくできるかな…。
今回はこのような悩みや疑問を解決します。
さっそく結論
外出プログラムの注意ポイントを知ることでスムーズに子ども対応ができるようになります。そして、疲れることなく子どもたちに新しい経験や体験をさせてあげられるようになります。
外出プログラムの注意点をさっそく知りたい方はこちら。
私は放課後等デイサービス(児童発達支援も同時運営)で2年以上働いていました。
本記事の執筆者情報
私は子どもにかかわる仕事を10年以上経験してきました。
- 元放課後等デイサービス・児童発達支援勤務(未就学児から小学生までの発達障害の子どもの支援業務を2年以上経験)
- 元小学校教師(通常学級担任、特別支援学級担任をそれぞれ2年以上経験)
- 心理大学卒業のメンタルケア心理士(心理士資格取得のために発達障害の診断基準であるDSM-5を精神医科学基礎で学習。試験では満点。)
私が勤務していた放課後等デイサービス(放デイ)では、外出プログラムが休日や祝日に実施されることがよくありました。そして、働きはじめたときは外出プログラムがあるたびに、
と思っていました。
外出プログラムを実施したあとは、
と思うけれど、
と思うこともあって、
- 疲れるからイヤ
- 外出は楽しい
という感情がいつも半分半分でした。
しかし、外出プログラムの企画担当になってからは、
などと考えたり、外出プログラム当日は、
ケガをしないか
危険なことはないか
迷子はいないか
トラブルにならないか
まわりに迷惑をかけないか
予定通りに過ごせているか
などを気にしたりして、外出プログラムが終わったあとはいつもドッと疲れていました。そして、達成感はあるけれど、
と思っていました。
※外出プログラムがイヤで「放課後等デイサービスをやめたい」と考える人もいます。
私はたくさんの外出プログラムを経験することで、外出プログラムを実施するときには注意ポイントがあることに気づきました。そして、この注意ポイントを意識するようになってからは、外出プログラムの企画担当になることへのプレッシャーがなくなりました。
さらに、不安になったり心配になったりすることもなく、ストレスを溜めずに「子どもが楽しめる」ことだけを考えて外出プログラムを実施することができるようになりました。そして、外出プログラムを実施するたびに職場で私への評価が一気に上がったことを今でも覚えています。
そこで今回は、放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけるべき5つの注意点について紹介します。
今回の記事を読むことで、
- 放課後等デイサービスの外出プログラムをスムーズに「企画」「進行」することができるようになります。
さらに、外出するときに気をつけるべき注意点がわかることで、不安になったりストレスを溜めたりすることなく外出プログラムを楽しみながら子どもたちに新しい経験や体験をさせられるようになります。そして、外出をするたびに職場での評価が上がってあなたは頼りになる必要な存在になれます。
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目次
放課後等デイサービスで「外出」って必要?
放課後等デイサービスでは、日常的に行われる子どもへの活動(療育)や学習支援だけではなく、子どもたちを放課後等デイサービスの施設から外へ連れて行く外出活動(外出プログラム)があります。
※放課後等デイサービスの主な仕事内容について知りたい方はこちらの記事を見てください。≫放デイの仕事内容
放課後等デイサービスでは発達に障害を持っていたり同年代よりも成長に遅れがあったりする子どもたちが利用しています。
もっと詳しく放課後等デイサービスについて知りたい方はこちら→厚生労働省「放課後等デイサービスガイドライン」
放課後等デイサービスでは、
好き勝手に行動する
急に大きな声を出したり暴れたりする
集団行動をイヤがる
まわりの状況を見て動けない
などの子どもがたくさんいます。そのため、放課後等デイサービスを利用する子どもたちを施設外へ連れて行くことは、何が起こるかわからない危険性があります。
それでも、週に1度、月に1度、休日や祝日などに外出活動を実施する放課後等デイサービスはよくあります。なぜなら、外出プログラムを実施することは放課後等デイサービスを利用する子どもたちにとって必要だからです。
そして、放課後等デイサービスにとって「外出活動」が必要な理由がこちらです。
外出活動の必要性
- 子どもへの新しい経験
- 自立へのきっかけ
- 保護者の願いを実現するため
子どもへの新しい経験
外出プログラムを実施することで子どもたちは新しい経験をすることができます。放課後等デイサービスの施設にいるだけでは得られない新しい経験をすることが、子どもにとっての良い刺激になって、子どもが成長するきっかけになります。
自立へのきっかけ
外出プログラムでは、子どもたちが大人になったときに「自立」できるようなきっかけをつくることができます。
団体行動をする
時間を意識した行動をする
場に合った振る舞いをする
公共交通機関を利用できるようになる
などを子どもに教えることができるようになるので、外出プログラムは放課後等デイサービスを利用する子どもたちにとって必要です。
保護者の願いを実現するため
放課後等デイサービスを利用する子どもたちの保護者は、
「子どもが言うことを聞かない…。」
「まわりに迷惑をかけてしまう…。」
「連れて行くだけでヘトヘトに疲れてしまう…。」
などの理由から、子どもをどこかへ連れて行ってあげたくても躊躇してしまう保護者が多くいます。
そのような保護者のためにも、外出プログラムを実施することで、保護者の、
- いろいろな経験をさせたい
- 世の中のことを教えたい
という願いを実現することができるようになります。
これが、放課後等デイサービスで外出活動が必要な理由です。つぎの項目では、放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに注意すべきポイントについて紹介します。
参考
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに役立つグッズを知っていますか?気になる方はこちら。
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときの5つの注意点
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときの「5つの注意点」がこちらです。
事前に外出先のチェック
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけることは、事前に外出先のチェックをすることです。
放課後等デイサービスでは、いろいろなところへ子どもを連れて外出します。
※子どもの実態や放課後等デイサービスの方針によって内容は異なります。
しかし、放課後等デイサービスは発達に障害をもっていたり同年代よりも発達に遅れがあったりする子どもたちが利用しているので、外出プログラムを実施したときに子どもが外出先でどのような行動をするかハッキリとはわかりません。
そのため、外出プログラムを実施するときは、事前に子どもたちを連れていく外出先のチェックをすることが重要です。
事前に外出先を見ておくことで、
- 子どもたちがどのような行動をするかイメージできる
- スタッフ同士で「緊急の待ち合わせ場所」などを探せる
- トイレの場所を確認することができる
ようになるので、外出当日に子どもが思ってもみなかった行動をしたり、トラブルになったりしたときに落ち着いて対応することができるようになります。
注意
外出先のチェックはできるだけ現地へ行くようにしましょう。実際に行って見ることで具体的にイメージできるようになります。
目的を決める
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけることは、目的を決めることです。
外出プログラムは、
子どもが楽しめるようにする
子どもに新しい経験をさせる
約束を守りながら集団行動ができるようにする
ケガなく安全に楽しめるようにする
トラブルが起きることなく無事に帰ってくる
などの、外出プログラムを実施するならば当然の目的もありますが、それ以外にも、外出プログラムの実施場所だからこそ「設定できる目的」も作ることがたいせつです。
たとえば、
- アミューズメント施設へ連れて行くなら、1番楽しかったことを「言葉」で言えるようにする
- 大きな公園なら、季節にあった植物や生き物を見つける
など、実施する外出プログラムでしかできないような経験や体験を目的に加えるようにしましょう。
スタッフとの打ち合わせ
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけることは、スタッフとの打ち合わせをしっかりとすることです。
外出プログラムがスムーズに、そして、トラブルなく子どもたちが楽しめるようにするためには、事前のスタッフとの打ち合わせが重要になります。外出プログラムは、日頃の放課後等デイサービスの活動や療育などとはちがって、スタッフ同士での連携がとてもたいせつです。なぜなら、放課後等デイサービスの施設内とはちがって、
- 環境がちがう
- 危険が多い
- 集団や社会のルールに合わせないといけない
- 子どもたちのテンションが変わる
- まわりの状況を確認しなければいけない
など、さまざまな気をつけなければいけないポイントがあるからです。そして、何事もなくスムーズに外出プログラムを実施するためには、スタッフ同士で協力することが必要不可欠です。
外出プログラムを成功させるためにも、事前に打ち合わせをして、スタッフ同士での意思疎通をしっかりとするようにしましょう。
参考
打ち合わせ内容
- 前回の外出プログラムでの反省点
- 実施場所(駐車場の場所含む)
- 外出プログラムの目的
- 当日の注意点
- 参加する子ども
- スタッフそれぞれの担当する子どもの割り当て
- タイムスケジュールについて
- 工程表の説明
- 休憩(集合)場所について
- 外出プログラム終了後のスタッフや子どもの動き
- etc.
自由時間に余裕をもたせる
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけることは、自由時間に余裕をもたせることです。
外出プログラムは子どもたちにとって嬉しくて楽しいことです。そして、スタッフとしても子どもたちが喜んでくれる顔や成長した姿、子どもたちの知らない良い所を発見できるきっかけになるので、とても楽しいプログラム内容です。そのため、どうしても外出プログラムを実施するときは、子どもたちが、
- 体験できること
- 経験できること
を、あれもこれもと予定に詰め込み過ぎてしまうことがよくあります。しかし、予定を詰め込み過ぎると、タイムスケジュール通りに進行するために慌ただしくバタバタと時間に追われて、心に余裕が持てなくなってドッと疲れる原因になります。
さらに、放課後等デイサービスを利用する子どもたちは、
自分勝手に行動する
気持ちの切り替えがスムーズにできない
集団行動がうまく取れない
ことがあるので、ちょっとしたことでトラブルになったり計画通りに行動できなかったりすることもよくあります。
そのようなときの対策としても、ある程度の空白の時間を用意することがたいせつです。あらかじめ空白の時間を「子どもたちが自由にできる時間」として設定することで、
- 子どもたちは自由に楽しめる
- 何かあったときには自由時間を減らして対応する
という選択ができるようになるので、外出当日の予定をスムーズに進行できるようになります。
外出後の子ども対応
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけることは、外出後の子ども対応を考えることです。
外出プログラムは「日常とちがうことをする」ので、外出先から放デイの施設に帰ってくると、
「無事に終わった~。」
と思って気持ちが緩んだりドッと疲れたりします。しかし、子どもたちはスタッフの気持ちとは反対に、
- テンションが高くなる
- 疲れから冷静な判断ができない
- 興奮して感情が不安定になりやすい
ことがよくあります。そして、このようなときにトラブルは発生します。
そのため、何事もなく1日が終わるように「外出先から施設に帰ってからすること」を事前に決めるようにしましょう。
放課後等デイサービスで外出プログラムを実施したときに起きたトラブル
- 泣きながら逃走
- 動かない
- 駐車場がない
- おやつタイムを用意できない
- 帰って来てからのテンション対応
泣きながら逃走
楽しそうに遊んでいた子どもが外出プログラムのときに何かやりたいことがあったのかできなくて怒り出したことがありました。
子どもが怒って暴れだしたことで、外出プログラムで予定していた次のことができなくなってしまったことがありました。そのときは、子どもが何をしたかったのか話を聞いて、やりたいことが、いつ、どこでできるかを決めて子どもを納得させて対応したことがありました。
動かない
外出プログラムでみかん狩りへ行ったときに、ある子どもが目的地まで向かう道中で疲れて歩くことをイヤがって動かなくなったことがありました。
「疲れた。」
「もう歩きたくない。」
などとずっと言ってまったく動こうとせずに、それを見ていた周りの子どもたちも
「早く!」
「もう!歩いてよ!」
「早く行きたい!」
などと色々な言葉が出るようになりせっかくの楽しい外出プログラムが楽しくない雰囲気になりつつありました。
スタッフと一緒に声かけをしたり子ども達にも優しい声かけをしてもらうようにしたりして、もう1度、楽しい雰囲気を作って子どもを頑張って動かすことができるようになりました。
駐車場がない
外出プログラムは事前に色々と調べます。けれども、予定通りにいかないこともあります。
初めて行った外出先で、事前に調べて予定していた駐車場が満車で止められず、他の駐車場を探してもどこも満車ですぐには車を停められずにグルグルグルグルと目的地の場所を回ったことがありました。
それにより予定していた時間を大幅にロスしてしまい、さらに、子どもたちは目の前に遊べる環境があるにも関わらず、すぐに遊べないことに対してイライラして「早く遊びたい!」という言葉が出てきて悪い雰囲気になってしまいました。
そのため、運転手ではないスタッフと子どもを先に目的地に送って運転手のスタッフだけが駐車場を頑張って探すという対応を取って問題を解決したことがありました。
おやつタイムを用意できない
外出プログラムは午前中から帰りの送迎の時間帯に間にあうように実施時間を決めます。
その日は子どもたちが外出先で夢中になって遊ぶことで予定時間が延びてしまい、予定では外出先でおやつタイムを用意するはずだったにも関わらず、おやつの時間をうまく作ることができずに事業所(放課後等デイサービス)へ戻らなければいけなくなってしまったことがありました。
そのため、その日は送迎時間の兼ね合いでおやつを食べる時間を用意できない子は持ち帰るようにしなければいけなくなってしまいました。「おやつを1つ好きな物を選んでいいよ。」というルールに納得してもらって子どもの不満を解消しました。
帰って来てからのテンション対応
外出プログラムは子どもたちにとって楽しいことでとても楽しく盛り上がります。そして、いつも以上にテンションが上がることもよくあります。さらに、疲れて放課後等デイサービスへ帰ってくることでより変なテンションやハイテンションになることもよくあります。
そのため、外出プログラムを終えて放課後等デイサービスへ帰ってきてからはいつもの日常のような過ごし方がうまくできずに、トラブルが起きたり泣き出したりケンカが発生したりして子ども対応に苦労することがあります。
さらに、スタッフもいつもと違う疲れ方や連絡帳をまとめて記入したりしなければいけないことになり、子ども対応があまりできずにさらにトラブルになりやすく苦労することがありました。
まとめ:外出プログラムを実施するときの「5つの注意点」を知っていれば、放課後等デイサービスで楽しく働けるようになる
今回は、放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときに気をつけるべき「5つの注意点」について紹介しました。
放課後等デイサービスでは子どもたちを連れて外出することがあります。そして、放課後等デイサービスでの外出(プログラム)が必要な理由がこちらです。
外出活動の必要性
- 子どもへの新しい経験
- 自立へのきっかけ
- 保護者の願いを実現するため
そして、放課後等デイサービスで外出プログラムを実施するときの注意点がこちらです。
この5つの「注意点」を知っていれば、放課後等デイサービスの外出プログラムをスムーズに「企画」「進行」することができるようになります。
さらに、外出するときに気をつけるべき注意点がわかることで、スムーズに子ども対応ができるようになって、不安になったりストレスを溜めたりすることなく楽しみながら子どもたちに新しい経験や体験をさせられるようになります。そして、外出をするたびに職場での評価が上がってあなたは頼りになる必要な存在になれます。
今回の記事が少しでも参考になればうれしいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。
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